奇跡は起こらなかった。
チャ・ヘウォン監督が率いる女子バレーボール韓国代表は10月3日、神戸で行われた世界女子バレーボール世界選手権の1次リーグC組第4戦でロシアと対戦し、セットスコア0-3(23-25、20-25、15-25)で完敗した。1セットも奪えずに敗れ、今大会4連敗となった。
1次リーグ4戦4敗となった韓国の2次リーグ進出は不可能に。C組6チーム中、1~4位が2次リーグに進出できるのだが、韓国はトリニダード・トバゴとの最終戦に勝利しても、4位以内に入ることはできない。アメリカやロシア、タイ、アゼルバイジャンが2勝以上しているため逆転はあり得なくなった。1次リーグ敗退が決まった。
ロシア戦は、高さと力の違いを実感する試合だった。韓国は第1セットからロシアに主導権を握られた。終始4~5点、リードされる苦しいセットになった。第1セット終盤に2点差まで詰め寄るが、そこまでだった。第2セットは、先に16点をあげてテクニカル・タイムアウトを迎えるなど奮闘したが、最も重要な瞬間に集中力が切れた。ロシアに2セットをとられた状況で、韓国に反撃する力は残されていなかった。第3セットは序盤から差が開き、チャ監督がエース、キム・ヨンギョンを外す選択をした。結局、韓国は1セットもあげることができずに完敗した。
世界バレーの4連敗は、第1戦(タイ)と第2戦(アゼルバイジャン)に敗れていたことから、ある程度は予想された結果だ。タイとアゼルバイジャンは、それでも韓国が勝ってもおかしくない相手だった。FIVBランキングを見ても、韓国(10位)はタイ(16位)やアゼルバイジャン(24位)よりも順位が高い。一方でアメリカ(2位)、ロシア(5位)は格上だ。つまり第1~2戦を制してこそ、4位以内に入る希望を持つことができたわけだ。しかし韓国は終始、無気力なプレーを見せて、1勝もあげることができなかった。
世界バレーの結果は、東京五輪にも関係してくる。世界バレーで良い成績を残してFIVBランキングが上がれば、オリンピック予選の難易度も変わってくる。1次リーグ敗退となった韓国は、FIVBランキングも下がるだろう。オリンピック予選でも厳しい組に入る可能性が高まった。
(構成=呉 承鎬)