キープレーヤーは復帰したが、成績は悪化した。ソン・フンミンが所属するトッテナムの現実だ。
トッテナムは2月28日、プレミアリーグ第28節チェルシー戦で、後半に連続ゴールを許し0-2で敗れた。トッテナムの勝ち点は60で止まっており、リーグ3位のまま。チェルシー勝ち点53とし、4位アーセナル(勝ち点56)、5位マンチェスター・ユナイテッド(勝ち点55)を追いかける6位だ。
ソン・フンミンは同試合に先発したが、シュート1本で何の記録も残せなかった。それでも果敢なサイド突破などを見せており、コンディションが良好であることは間違いなさそうだった。後半35分にルーカス・モウラと交代して、ベンチに退いた。
トッテナムは第26節までは、優勝争いの強力なダークホースに浮上していた。ソン・フンミンがアジアカップから復帰してから3連勝を飾り、1位リバプールや2位マンチェスター・シティを追いかけていたからだ。
その間トッテナムはイングランドを代表するストライカー、ハリー・ケインが負傷で離脱していたが、長身FWフェルナンド・ジョレンテと、彼のポストプレーを介して落下ボールを狙うソン・フンミン、サイドから正確なクロスを上げるクリスティアン・エリクセンを中心に連勝を重ねた。ケインとともに離脱していた、イングランド代表デレ・アリの空白もまったく感じることはなかった。
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去る2月14日のチャンピオンズリーグ・ドルトムント戦では、ソン・フンミン、ヤン・フェルトンゲン、フェルナンド・ジョレンテがゴールを決めて、3-0で快勝している。
そんな勢いに乗った状況でケインが復帰したことで、トッテナムはさらに上昇すると考えられていた。しかし現実は違った。一枚下の相手と予想されていたバーンリーに敗れると、チェルシーにも完敗した。
トッテナムが今季プレミアリーグで連敗したのは、9月以来のこと。特にリーグ順位に大きな影響を与える時期の2連敗であるだけに、衝撃はさらに大きい。
何よりもトッテナムを含めた“リーグ6強クラブ”は、2月28日の試合でいずれも勝利した。トッテナムだけが唯一敗れたのだ。トッテナムは3位を維持したが、アーセナル、マンU、チェルシーとの差は縮まった。
トッテナムのここ2試合を見ると、ケインが復帰したにもかかわらず、むしろ攻撃面の活力を失っている。