仁川(インチョン)ユナイテッドのヨルン・アンデルセン監督は、2016年から2018年に北朝鮮代表監督を務めた。2年間、ピョンヤン生活も経験した。南北で指導者として働いた独特な経歴の持ち主だ。
南北選手たちを指導したアンデルセン監督は、韓国に対してどのような考えをしているだろうか。
2月に仁川のキャンプ地で会った彼は、「第三者の立場から見れば、南北選手たちはほとんど性向が似ている。性格、スタイルがすべてそうだ」としたうえで、「違いがあれば選手としての戦闘的な部分は北朝鮮選手がさらに強い。北朝鮮の選手は組織的な気質がある。 韓国は自由国家で生活が自由だからだと思う」と個人的な考えを明らかにした。
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「韓国生活に満足している。韓国人が好きだ。欧州より人を尊重する。親切で情が深い。生活することにとても満足している」と付け加えた。
北朝鮮代表を導いただけに、アジアカップも注意深く見守った。
北朝鮮はグループリーグで3戦全敗を喫して脱落した。1得点14失点というみすぼらしい成績で大会から早々と姿を消した。
アンデルセン監督の立場では「胸が痛む結果」だった。アンデルセン監督時代はそれほど弱いチームではなかったし、彼の心の中には依然として北朝鮮選手たちへの深い愛情が残っている。
「本当に驚き、残念だった。 私がいるときと違う形のサッカーを駆使した。これまで見られなかった選手が大半だった。良い結果は期待しにくいと思った。気分が良いわけではない」
紆余曲折もあったが、アンデルセン監督のKリーグ挑戦は順調だ。仁川は劇的に1部リーグに残留した。アンデルセン監督の1次目標は成功したわけだ。
冬の移籍市場を通じて、選手補強も適切に成し遂げた。ムン・ソンミンとアギラールという攻撃の両軸が移籍してしまったが、ホ・ヨンジュン、ムン・チャンジン、そしてベトナムのグエン・コン・フォンなど競争力のある選手を迎え入れた。
昨シーズン終了後、監督本人も知らずに迎え入れた選手がいるらしく、「チームの雰囲気が非常に変わった。シーズン後の歩みを見てもそうだ。チームが良い方向に向かっている。大きな活躍をしたムン・ソンミン、アギラールらが去って残念だが、それに劣らないほどレベルの高い選手たちがチームにやってきた。期待が大きい」と語った。
アンデルセン監督は昨年の夏に仁川の指揮官に就任したので、チーム作りに苦労した。だが、今年は違う。
1月から自分の望み通りにチームを率いている。今シーズンはアンデルセン監督のカラーを見ることができそうだ。
アンデルセン監督も語る。