今や「ワールドクラス」と評価しても大袈裟ではないだろう。各種受賞も夢ではない。ソン・フンミンのゴールラッシュが、サッカーの母国イングランドを越えて欧州の舞台まで飲み込んでいる。各地でソン・フンミンへの絶賛があふれている。
活動量が少なく、相手の守備に行く手を塞がれても、スペースを探して勝負に決定的な影響を及ぼすゴールが、ソン・フンミンの足先から生まれている。
ソン・フンミンの大活躍にプレミアリーグとUEFAチャンピオンズリーグの勢力図も変わりつつある。2018-2019シーズンが終わる今夏、彼がどのような結果を生み出すか、関心も高まっている。
ソン・フンミンは2月14日(日本時間)、UEFAチャンピオンズリーグ・決勝トーナメント1回戦のボルシア・ドルトムント(ドイツ)とのホームゲームで、後半2分、右足のボレーシュートで0-0の均衡を崩した。
前半戦を通して苦戦していたトッテナムは、ソン・フンミンのゴールで弾みをつけ、後半終盤に2ゴールを追加。3-0の完勝を収めた。来る3月6日、アウェー第2戦で2ゴール差以上の負けがない限り、トッテナムはベスト8入りを果たす。
ソン・フンミンは前所属先のバイエル・レバークーゼン時代から計算すれば、今回がチャンピオンズリーグ5番目のシーズンだ。 これまで16強3回、グループリーグ脱落1回を経験した。生涯初のベスト8入りが現実味を帯びてきたのだ。
この日のゴールでソン・フンミンは、プレミアリーグ3試合連続ゴールに続き、連続得点記録を4試合に伸ばした。シーズン32試合に出場、16ゴール(プレミアリーグ11ゴール+FAカップ1ゴール+リーグカップ3ゴール+チャンピオンズリーグ1ゴール)を記録し、2016-2017シーズンに打ち立てた自己最多21ゴールに近づいている。
トッテナムは今季、少なくともあと13試合を残しているだけに、現在のペースなら22ゴール以上が十分可能だろう。
ソン・フンミンの最近の決定力の高さにはひとつの特徴がある。