2月11日、岸和田市総合体育館にてFリーグ2020-2021ディビジョン1第21節、シュライカー大阪とフウガドールすみだの試合が行われた。
試合はファーストピリオド8分、前鈍内・マティアス・エルナンのゴールでシュライカー大阪が先制。しかし9分にフウガドールすみだ・田口元気がこぼれ球をゴールネットに突き刺し、試合を振出しに戻す。さらにフウガドールすみだは17分、森村孝志が直接フリーキックを決めて逆転する。
セカンドピリオドは両チーム無得点のまま進み、シュライカー大阪は4分30秒を残し、計盛良太をGKのユニホームで投入しパワープレーを仕掛ける。フウガドールすみだはパワープレーを無失点で抑え、2-1で勝利を収めた。
試合後、シュライカー大阪・永井義文監督は、自分たちのフットサルは「攻守一体となって相手のコートでプレーし続けるフットサルなので、どの試合でもそうだが、それをどこまで自分たちが遂行できるのかというのが、流れがいい方向に向かうか、悪い方向に向かうかのターニングポイント」になると説明した。
続けて試合を振り返り、「攻撃では、相手の守備の1枚目でピヴォに対してすごく厳しく来ていたので、ピヴォでボールを前進させるのか、ワンツーだったりパラだったり、守備の1ライン目の崩しのところで、ピヴォ以外のところでの攻略回数が多ければ、もう少し自分たちがゲームを優位に進められた」とし、「守備では、相手のコートで自分たちがプレッシャーを掛けるときに、複数の守備ラインを敷いてボールを奪いにいくのだが、その守備ラインの敷き方で、ガリンシャを気にするあまり、守備の1ライン目で自分たちが優位に主導権を握った守備ができなかった」と課題を挙げた。
一方、フウガドールすみだ・須賀雄大監督は「自分たちは2連戦が2週連続続いて、そこからのミッドウィークの試合ということで、かなりの疲労と、気力の部分でも疲弊している状況だった。そこを選手たちに感じさせないように、上手くベンチワークしたり、声を掛けたりするところにかなり注力した試合になった」と話した。
また「選手のコンディションをパーセンテージで表現するのは難しいが、前半は大阪がすごくモチベーションも高く、コンディションも良かったので、かなり圧倒された時間もあった。いい状態とは、なかなか言えないなかでも、あの時間を耐えることがすごく大事だった。自分たちの最高のコンディションからは、半分くらいだったかもしれないが、そこを割り切って、気力の部分でどうカバーするのかというところだった。あの流れのなか、1失点で乗り切って、逆にちゃんと1点返せたというところがこのゲームのポイントだった」と述べた。
シュライカー大阪に守備で主導権を握らせなかったガリンシャについては、「タレントであることは間違いないが、彼をどう生かすかについて、他の3選手もすごくイメージがわいている。例えば、左利きの中田秀人とガリンシャの関係と、宮崎曉とガリンシャの関係とでは、まったく状況が変わってくる。フィクソでもランニングが多い系のフィクソもいれば、当てるのが上手い技巧派の渡井博之のようなフィクソもいる。そういった組み合わせでいろんな相手のやり方を壊していける」とした。
さらに「例えば相手がゾーン気味に残ってくるなら、少し浅くおりて、ライン間を使って行く。逆に相手がマンツー気味で来れば、シンプルなピヴォ当てから、いかにランニングしていくか。そういったところで、同じ選手でもいろんな組み合わせや、本人の決断でいろんな戦い方ができるのが一番大事で、それをちゃんとオーダーとしてこたえてくるガリンシャが素晴らしい選手だということは言うまでもない」と称えた。
須賀監督は最後に、「虎の子の1点を守り切るというゲームをできたのは、選手権に向けてかなり大事だった。ベンチの一体感も含めて、1点も取られないんだという覚悟を選手から感じたし、そういう経験をすることで粘り強い守備や、絶対に勝てるという自信が生まれていくと思うので、すごく大きな試合となった」と総括した。
(文=玉 昌浩)
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