1月30日、町田市立総合体育館にてFリーグ2020-2021ディビジョン1第3節、ペスカドーラ町田と名古屋オーシャンズの試合が行われた。
試合はファーストピリオド14分、ペピータのゴールで名古屋オーシャンズが先制し、19分には西谷良介、セカンドピリオド30分にはガブリエル・ペネジオのゴールでリードを広げる。3点ビハインドとなったペスカドーラ町田は6分21秒を残し、毛利元亮をGKのユニホームで投入し、パワープレーに出る。試合終了残り1秒で、毛利元亮が1点を返すが、試合は3-1で名古屋オーシャンズが勝利を収め、リーグ優勝を決めた。
試合後、敗れたペスカドーラ町田のルイス・ベルナット・モリーナ監督は、試合を振り返り、「勝ちたいという強い気持ちが焦りに変わってしまい、前半は試合をうまくコントロールできなかった。後半に入って冷静さと強度の部分で良いところを見せ、ディフェンスに関してはいいプレスをかけ、攻撃でもいくつかチャンスはあった。ただ、名古屋という常にリーグトップを走っているチームに対しては、自分たちの苦しい時間であっても、少しのミスも許されなかった」とコメントした。
リーグ優勝を決めた名古屋オーシャンズのフエンテス監督は、試合を振り返り、「今シーズン私たちが作り上げてきたものを出せた。緊迫したゲームで、上位対決にふさわしい内容だった。町田はゲームのいろんな時間帯で戦術的なバリエーションを持ったチームだったが、そこに対してしっかり対応できた。パワープレーで失点こそしたが、全体的には悪くないゲーム内容だった」と評価した。
また優勝について、「まだリーグ戦は終わっていないが、一つの大きな目標を達成できた。非常にイレギュラーなシーズンのなかで、いろんな努力やそこでの支え、いろいろなサポートをしてもらい、苦労もあったが、ここまでみんなで頑張れてこられた。本当に皆さんに感謝したい」と述べた。
今シーズンの難しさについて、「この状況に慣れていない不安定なところがあり、特に監督としてはスケジュールが決まらないと、なかなか動けないものだ。私はどちらかというと1シーズンを長期、中期というスパンでスケジュールを計画的に立てていく。今シーズンは自分のキャリアのなかでは、一番短いスパンでスケジュールを立てるシーズンだった。慣れていない形で、自分も対応していかないといけないというのがあって、それが非常に大変だった」と話した。
ただ、振り返ってみるといい部分ばかりだったとし、「自分もそうだが選手もそこは一緒で、学びが大きかった」という。その学びについて「チームとしてより強くなった。今まで味わってなかったことを味わって成長し、大変なとき、あまりゲームがうまくいかないときでも、踏ん張って落とさずに、より強いチームになって勝てた。その状況を挽回して負けない強いチームに変えることができた」と説明した。
星龍太キャプテンもシーズンを振り返り、「外から見ている試合が多かったが、粘り強い試合ができているという印象だった。どれだけ膠着しても、腐らずにやっているし、先に失点するシーンが多かったが、取り返せていた。今シーズン、イレギュラーなシーズンを過ごしているからこそ、臨機応変に戦えていると思う。どんな環境にも負けない精神が作り上げられている。外から見ていても安心できるし頼もしかった」とチームを称えた。
(文=玉 昌浩)
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