「マイナーリーグでも構わない」悲願のMLB進出へ自ら背水の陣を敷いた韓国人投手の運命は?

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フリーエージェント(FA)のヤン・ヒョンジョン(32)は、米メジャーリーグ(MLB)で挑戦する機会を望んでいる。しかし、彼の前にそびえ立つ壁は高く、ややもすればすべてを失いかねない。

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ヤン・ヒョンジョンは去る1月30日、前所属球団KIAタイガースのチョ・ゲヒョン団長に「メジャーリーグ進出に集中する」と伝え、FA交渉の終了を宣言した。“例えマイナーリーグであってもアメリカに進出したい”という意志の表れだ。

ヤン・ヒョンジョン

何より問題なのは、ヤン・ヒョンジョンの獲得を望むチームが現れなければならないことだ。ヤン・ヒョンジョンのエージェントを務める『SPOSTARZ』のチェ・イングク代表は、「1月までは特に接触がない」と話している。

現地球団の評価も冷静だ。現在32歳と下降線をたどりつつあるヤン・ヒョンジョンに、40人ロースターへの登録を保障するチームがあるかは未知数だ。そのため、MLB球団の偏見を相殺できるようなセールスポイントを伝えなければならない。

例えマイナーリーグ契約を結んだとしても、アメリカ現地の新型コロナウイルスの脅威が変数だ。ワクチン接種がスタートしたとはいえ、今も感染は広がっている。このため、MLBの各球団も春季キャンプの細部日程を確定できずにいる状態だ。

韓国人メジャーリーガーたちが2月10日以降に出国する計画であることからも、キャンプ開始の遅延もあり得る。MLB事務局はひとまずMLBとトリプルAを正常開幕する方針だが、こちらも確定とは言えない。

アメリカに出国できず、韓国で待機するにしても、トレーニング場所もない。前所属球団のKIAは2月1日から春季キャンプを開始し、本格的に新シーズンへの準備を進めている。ヤン・ヒョンジョンもKIAのロッカールームから荷物を取り出し、他の練習場所に身を移した。シーズン準備中のチームに迷惑をかけるわけにはいかないという配慮からだ。

チェ代表は「例年ならアメリカに渡って練習施設を訪れれば良いが、新型コロナの状況のためビザ発給が容易ではない。契約する球団が現れなければ、出国日を特定できない」と、厳しい現状を明かしている。

“1年丸ごと棒に振ってでも最後まで挑戦したい”という意志を一貫して示すヤン・ヒョンジョンだが、果たして念願のMLB進出を実現することはできるのだろうか。

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