北朝鮮代表FWハン・グァンソン(22)が国際社会の対北朝鮮制裁によって海外でプレーできるチームを探せず、北朝鮮に帰国するという主張が提起された。
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1月27日、アメリカ国営放送『VOA(ボイス・オブ・アメリカ)』によると、イタリアの北朝鮮スポーツ専門家マルゴ・バゴッチ氏が、ハン・グァンソンが国連安保理によって新たな所属先を探せず、北朝鮮に帰国することになったと主張したという。
また、ハン・グァンソンには前所属先のアル・ドゥイハル(カタール)のほか、セランゴールFC(マレーシア)からレンタル移籍のオファーが届いていたが、最終的に不発に終わったとも伝えられた。
ハン・グァンソンは2017年にイタリア・セリエAのカリアリでプロデビューを果たすと、レンタル移籍で加入したペルージャで活躍。そのポテンシャルを評価され、2019年9月にはユベントスに移籍するなど、欧州の舞台で実力を認められてきた。
昨年1月にはユベントスからアル・ドゥイハルに移籍。移籍金500万ユーロ(日本円=約6億円)、契約期間を2024年6月30日までとしたが、国連の対北朝鮮制裁によってアル・ドゥイハルから放出されてしまった。
ハン・グァンソンは近く、中国を通じて北朝鮮に入国するという。これによって、国際社会の対北朝鮮制裁対象に上がっていた北朝鮮のサッカー選手3人が全員、海外の舞台から退出を余儀なくされた。
国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁委員会専門家パネルはこれに先立ち、昨年3月の報告書で、ハン・グァンソン、パク・グァンリョン(28)、チェ・ソンヒョク(22)ら欧州リーグでプレーするサッカー選手を“外貨稼ぎ労働者”と規定し、北朝鮮に送還しなければならないと指摘した。
パク・クァンリョンは昨年8月、オーストリアで労働許可ビザの延長が認められなかったため、所属チームのザンクト・ペルテンから放出された。イタリアのアレッツォでプレーしていたチェ・ソンヒョクも昨年1月に契約満了し、欧州を離れたものと見られている。
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