1月20日、ペスカドーラ町田が町田市立総合体育館にてFリーグ2020-2021ディビジョン1第9節、シュライカー大阪との試合を行った。
ペスカドーラ町田はファーストピリオド7分、シュライカー大阪のキックインから加藤翼にゴールを奪われ先制されるが、19分に毛利元亮のゴールで同点に追いつき、ファーストピリオドを終える。
セカンドピリオド21分にも毛利元亮が決め、28分には室田祐希のゴールでリードを広げるも、28分に加藤翼に決められてすぐに点差を詰められる。ペスカドーラ町田は29分にピレス・イゴールの退場により1人少ない時間にシュライカー大阪・加藤未渚実に決められ、試合は振出しに戻った。
ペスカドーラ町田は34分にクレパウジ・ヴィニシウスが第2PKを決めて再びリードするが、直後にシュライカー大阪が今井翔をGKのユニホームで投入し、パワープレーに出る。
シュライカー大阪は2分46秒を残してタイムアウトを取り、パワープレーの陣形を変えて試合を決めにかかり、プラン通りの1点を加藤翼がもぎ取る。同点に追いつかれたペスカドーラ町田はすぐにタイムアウトを取り、毛利元亮にGKのユニホームを着せて、パワープレーを撃ち返す。
シュライカー大阪もパワープレーを継続するが、ペスカドーラ町田はシュライカー大阪のパワープレーでの攻撃からボールを奪い、カウンターを仕掛けたところをファウルで止められ、第2PKを獲得する。39分、この第2PKをクレパウジ・ヴィニシウスが決めて、ペスカドーラ町田が勝利を収めた。
試合後、ルイス・ベルナット・モリーナ監督は、「立ち上がり、なかなか試合に入れない難しい時間からスタートした。相手のボール回しのなかでボールに寄せ切れない部分で、ロングボールを裏に出されて苦しい結果を招いた。そのなかでも、ピヴォがとても良い活躍をしてくれた。前線で攻撃の起点となるようにボールを収めることができ、攻撃で間を作ることができた。また、前半通してピレス・イゴールがビックセーブを連発し、同点まで追いつくことができた」と前半を振り返った。
続いて「後半に入っての10分は町田が支配する時間が多くなった。プレスもできていたし攻撃についても素晴らしい強度で戦えていた。4枚のセットや3-1のセットでもしっかりできていた。4枚の攻撃で相手に圧力を加える時間が多くできていたが、3-1のセットでボールを失って、相手に同点に追いつかれた。お互いに攻守の切り替えが激しい展開でも、勝利を収められたことは非常に良かった。選手一人ひとりが苦しい時間でもチーム一丸となってみんなが支えあうことを忘れず戦えたことで、苦しい展開のなかでも勝利をもぎ取れた。そのなかで一つひとつ成長して新しい町田を見せていきたい」と試合を総括した。
金山友紀キャプテンは、2ゴールの活躍を見せた毛利元亮について、「気持ちの強い選手。まだ10代だが本当に将来楽しみな選手の一人。ここ最近いいパフォーマンスで来られていたが、得点につながっていなかった。今日の試合で取れてほっとしている部分はあると思うが、彼にはもっと日本を背負っていくような選手になってもらいたい。まだまだやらなければならないことがあるぞとは話している」と語った。
また、ルイス・ベルナット・モリーナ監督も毛利元亮について、「自分の気持ちを一つひとつ積み重ねて成長する時期にある。気持ちの強い選手で、常に貪欲であり、ひとつのことに満足せず常に高い目標をもっている。それが彼をさらに成長にさせている。これからチームを引っ張る選手になっていくだろう。一人ひとりがチームのために戦わなければいけないということも、彼は今把握してきている。自分が上手くゴールを取れないときも、チームのためにどういった形で力になるのか。自分が輝ける時間もあるが、チームが彼を支えてくれていることを彼も感じ、それを源に成長できるいい環境で育っている。今日は文句のない、いいパフォーマンスができたと思う」と評価した。
(文=玉 昌浩)
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