わけもなく優勝候補ではない。外国人選手がいなくても、興国生命ピンクスパイダーズの首位独走は続く。
韓国Vリーグ女子部の興国生命は、ルシア・フレスコ(29)の負傷離脱で厳しいシーズン中盤を送っている。
女子バレー韓国代表キャプテンのキム・ヨンギョン(32)や同代表エースのイ・ジェヨン(24)など、国内トップクラスの選手が奮闘しているとはいえ、Vリーグ内では外国人選手の活躍が占める比重が大きいことを見ても、憂慮されるのが事実だ。
さらには、ルシアの代替選手として獲得したブルーナ・モライス(21)が、新型コロナウイルスの陽性判定を受けて合流時期が不透明になった。まさに弱り目に祟り目だ。
それでも、興国生命は優勝候補らしく、順位表の頂点を安定して守っている。その強さの理由は1月13日の試合を観れば一目瞭然だ。
同日、興国生命はリーグ5位の韓国道路公社ハイパス相手に第1、第2セットを奪われた。相手の外国人選手ケルシー・ペイン(25)が第1、第2セットで20得点を記録した一方、興国生命は国内選手が踏ん張れずに崩れてしまったのだ。
ただ、興国生命は第3セットから復調に成功。セットスコア0-2を3-2にひっくり返す底力を見せつけた。
興国生命の勝利の方程式とも呼べる“イ・ジェヨン+キム・ヨンギョン”の組み合わせが原動力となった。
イ・ジェヨンは第3~第5セットで27得点を記録する活躍。なかでも、第5セットの11得点は驚異的だった。
キム・ヨンギョンも第5セットに9得点を挙げ、逆転に貢献。一時チームメイトとの不仲説に揺れたイ・ダヨン(24)は、安定したゲームメイクに鮮やかなディグまで披露し、チームの猛攻を支えた。
今シーズンの興国生命を見ると、開幕前の予想と異なり難しく試合を展開しているケースが多い。ただ、苦戦はしても着実に勝ち点を積み上げている。
興国生命はここまで勝ち点40を記録し、2位のGSカルテックス(勝ち点31)を大きく突き放している。この独走態勢が簡単に崩れることはない。
ルシア離脱後も同様だ。第3ラウンドでは3敗を喫したが、第4ラウンドではここまで行われた2試合でいずれも勝利しており、嫌な雰囲気をすぐに収拾してみせた。
ブルーナ・モライスがチームに合流できれば、興国生命はさらなる戦力アップを期待できる。第4ラウンドを上手く持ちこたえられれば、第5ラウンドからは選手起用の幅も広がるはずだ。その意味でも、外国人選手不在の状況で2連勝できたことは大きい。
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