2020シーズンの韓国プロ野球の最多勝レースは、外国人投手の祭りだった。
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20勝の大台で最多勝に輝いたラウル・アルカンタラ(28、斗山ベアーズ)に始まり、ドリュー・ルチンスキー(32、NCダイノス)が19勝、ケイシー・ケリー(31、LGツインズ)、オドリサメル・デスパイネ(33、KTウィズ)、デイビッド・ブキャナン(31、サムスン・ライオンズ)、ダン・ストレイリー(32、ロッテ・ジャイアンツ)の4選手が15勝。
今シーズンの最多勝部門は、1位から3位タイまでの6人すべて外国人投手だった。10位タイまで範囲を広げても、14人中10人が外国人投手だ。それほど、2020シーズンの韓国プロ野球は外国人投手の強勢が続いたシーズンだった。
2020シーズン、最も勝利を記録した韓国人投手はパク・ジョンフン(29、SKワイバーンズ)とソ・ヒョンジュン(19、KT)の2人。彼らはそろって13勝ずつを記録し、最多勝部門では7位タイに名を連ねた。
特に、今年がプロデビューシーズンだったソ・ヒョンジュンは、ほかの同期選手をはるかに上回るパフォーマンスを披露。経験豊富なベテラン投手も抜いて国内選手最多勝1位を達成し、各授賞式で新人王のタイトルを総なめした。
だが、パク・ジョンフンとソ・ヒョンジュン以外の韓国人投手は、思うような成績を残せなかった。
昨シーズン17勝で最多勝2位タイのイ・ヨンハ(23、斗山)は不振にあえいだ挙句、抑えに転向して5勝11敗6セーブをマークした。同年17勝のヤン・ヒョンジョン(32、KIAタイガース)も、今シーズンは11勝にとどまった。
“地道さの代名詞”と呼ばれたチャ・ウチャン(33、LG)も、今年は負傷の影響でわずか5勝に終わった。
15勝を達成した韓国人投手が一人も出なかったのは、2013シーズン以来7年ぶりのことだ。
2013シーズンは当時サムスン所属のペ・ヨンス(39、引退)が最多勝1位タイに並んだが、勝利数は「14」だった。
ただ、それからの6シーズンは、国内投手が外国人投手に劣らない存在感を示した。2014シーズン(ヤン・ヒョンジョン:14勝)、2015シーズン(ユ・ヒグァン:18勝)、2016シーズン(ユ・ヒグァン:15勝)、2017シーズン(ヤン・ヒョンジョン:20勝)、2018シーズン(イ・ヨンチャン:15勝)、2019シーズン(キム・グァンヒョン、イ・ヨンハ:17勝)といった具合だ。
しかし、今シーズンは国内投手に不振が目立ち、プライドにも大きく傷がついた。
2020シーズン終了後、多くの球団が外国人投手の入れ替えを断行した。12月22日現在、既存の外国人投手2人と再契約した球団はKTとサムスンの2チームだけだ。
SKとハンファ・イーグルスは外国人投手2人を交代。発表こそされていないが、斗山も新外国人投手2人を迎え入れ、2021シーズンを準備する。そのほかの球団もすべて、1人以上は外国人投手を入れ替える。
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、新外国人投手の成功を予想することは難しい。それだけに、韓国プロ野球に適応した国内投手たちが、2021シーズンに巻き返しを見せてくれることに期待したい。
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