12月5日、フウガドールすみだは墨田区総合体育館にてFリーグ2020-2021ディビジョン1第17節、ペスカドーラ町田との試合を行った。
試合はファーストピリオド5分、すみだが宮崎曉のゴールで先制する。しかし12分に町田・室田祐希のドリブルからのシュートで失点し、18分にはクレパウジ・ヴィニシウスに決められ、1-2のビハインドでファーストピリオドを折り返す。
セカンドピリオドも22分に町田・伊藤圭汰のゴールで失点して2点ビハインドとなるも、すみだは30分に栗本博生、36分にガリンシャのゴールで同点に追いつく。町田は残り3分を切ったところで毛利元亮をGKのユニフォームで投入し、パワープレーに出る。しかし、すみだはフィールドプレーヤー5人の町田から38分にガリンシャが決めて逆転する。
失点した町田はパワープレーを継続し、クレパウジ・ヴィニシウスのゴールで同点に追いつく。追いつかれたすみだは、中田秀人をGKのユニフォームで投入するもゴールは奪えず、試合は4-4の引き分けに終わった。
試合後、フウガドールすみだ・須賀雄大監督は、「お客さんがいるなかで試合をすることに、悪い意味で少し慣れてきてしまった」と総括した。
“悪い意味の慣れ”については、まず「約1年ぶりにホームゲームでお客さんが入るなかでYSCCと試合をしたときに、自分たちは墨田区体育館のお客さんの前で試合をするためにFリーグに上がったと言っても過言ではないと思った。そのマインドを改めて思い出させてもらって、選手もすごく集中して最後までゼロ失点で乗り越えた試合だった。お客さんがいる前だと、もちろん緊張感や高揚する気持ちもあると思うが、それが良い方向に向いてくれたと思う」と振り返った。
そして「その気持ちを残り全試合続けていく必要があると思っている。冷静にプレーするということと、気持ちを込めて魂を込めて戦うことは、ある意味、相反することでもある。冷静さが上に来て戦わないといけないし、苦しいときにベンチで盛り上げたりするところが、少しおろそかになってきている」と説明した。
ファーストピリオドのゲーム内容について、「室田祐希選手との一対一のところで、かなり手を焼いた。彼が素晴らしいタレントであることは間違いない。そこに対してしっかりプレスをかけて、彼の個人技で突破されないようにできれば、状況は違ったと思う。彼のところでボールにアタックする圧力が弱まってしまい、どうしても後手になって下がらなければいけない状況が生じていた。1失点目のシーンはそういうシーンだし、彼の存在感は改めて素晴らしいと思った」と述べた。
セカンドピリオドについては、「取りにいくしかなかった点差だったので、圧力を強めてドリブルで抜かれるということもある程度仕方ないなかで、全員でカバーリングしながらアグレッシブにボールを奪いにいくという戦術がはまり、少し町田も運動量が落ちたことによって守備が上手くいったと思う。後半は完全にフウガのゲームだった」と振り返った。
最後に今後の目標設定について、「今季のフウガは上位を期待されているチームだったと思うので、目の前の試合を勝ち切っていくこと以外にない。引き分けで良しとせずに、0-0という状況を好ましくない状況として、自分たちからゲームを動かしていくスタイルが必要になってくると思っている」と話した。
(文=玉 昌浩)
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