女子バレー韓国代表セッターのイ・ダヨン(24、興国生命ピンクスパイダーズ)は今シーズン、韓国Vリーグ女子部のセット部門でリーグ全選手中1位を走っている。1セット当たり11.833個という数字だ。
そんな彼女は、スター軍団で主力を張るセッターならではの成長痛も告白した。
イ・ダヨンは去る11月22日、仁川の桂陽体育館で行われた現代建設ヒルステート戦(セットカウント3-0で興国生命が勝利)後、ボールの配球について忌憚なくコメントした。
興国生命のアタッカーには、イ・ダヨンと双子で韓国代表レフトのイ・ジェヨン(24)、アルゼンチン代表ルシア・フレスコ(29)、韓国代表キャプテンのキム・ヨンギョン(32)と国内屈指の選手がそろう。それだけに、イ・ジェヨンはいつも最適なボール配球に頭を悩ませているという。
イ・ダヨンは「良いアタッカーと一緒にプレーすることが決して幸せなわけではない。優れた選手が多いと、逆に試合が上手く行かないときもある」とし、「コンディション良い選手が多いと、(セッターは)どこにボールを上げるべきか選択に迷う」と吐露した。
その一方で、「徐々に呼吸が合ってきているので、後半戦はより優れたプレーを披露できるはず」と自信も見せた。
イ・ダヨンとアタッカー間の連携を指摘する声もある。興国生命が開幕8連勝と無敗を走りながらも、以前よりも速攻プレーが減少しているからだ。
興国生命はこれまで8試合32セットで48回の速攻を試み、うち成功したのは15回。31.3%の成功率は全6チーム中5位だ。1セット当たりの平均回数も、昨シーズンの2.2回(110セット242回)に比べ今シーズンは平均1.5回と減っている。
本来、イ・ダヨンは速攻プレーに長けたセッターだ。現代建設に所属した昨シーズンは384回の速攻を試み195回成功。50.78%の成功率はリーグ全体の1位だった。
ただ、こうした指摘にイ・ダヨンは首を振る。「現代建設は(ヤン・ヒョジンなど)センターを活かすチームだった。でも、興国生命にはサイドに良い選手が多いから、そこを活かすことが正しい」とし、「今のチームはハイボールの状況でサイドに力を置くため、速攻が減るしかない」と述べた。速攻プレーが減少したのは単に連携面の問題ではなく、戦術的な要因ということだ。
イ・ダヨンは、他チームを意識せず興国生命だけのバレーボールを披露することを話題に挙げた。また、アタッカーのコンディションが良いタイミングを自ら見計らい、効率的にボールを配給することを描いた。
イ・ダヨンは「イ・ジェヨンや(キム・)ヨンギョン姉さんのコンディションが良いタイミングは把握している。特に、ヨンギョン姉さんは相手のブロッキングの上からボールを叩いたとき、調子が良いと直感している」とし、「今の好調のまま、後半戦もチームを引っ張ってほしい」と強調した。
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