現状では結果よりも健康が重要だ。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の舞台に臨む韓国Kリーグ勢は、“感染防止”を最優先に定めた。
カタールで再開されるACLを前に、全北現代モータース、蔚山現代、水原三星ブルーウィングス、FCソウルのKリーグ勢4チームがそろって出国した。
全北現代は11月15日、蔚山現代は16日にドーハ行きの飛行機に搭乗。水原三星とソウルも17日に韓国を離れた。
グループEのソウルは、21日の北京国安戦を皮切りに計5試合を戦う。同日、FC東京と同組のグループFの蔚山現代は、チェ・ガンヒ監督率いる上海申花と対戦する。
グループGの水原三星は、ジョホールダルル・タクジム(マレーシア)の棄権が決定したため、広州恒大と2試合、ヴィッセル神戸と1試合ずつ行う。
横浜F・マリノスと同じグループH所属の全北現代は、22日の上海上港戦から計4試合を戦う。
Kリーグから出場する4チームはいずれもモチベーションが高い。
KリーグとFAカップを制して国内2冠を達成した全北現代は、史上初のシーズン3冠に挑戦する。副キャプテンのチェ・チョルスン(33)は「2冠を達成したが、アジアチャンピオンという大きな目標がまだ残っている」とし、「カタールでアジア最高の座を獲得し、Kリーグ王者の自尊心を守る」と意欲を示した。
全北現代に2つのトロフィーを奪われた蔚山現代も、ACLで巻き返しを図る。国内では失意のシーズンに終わったが、ACLで8年ぶり優勝を果たせればメンツを保てるだろう。
“名門再建”を来シーズンの目標に掲げる水原三星とソウルも同じだ。KリーグでそろってファイナルB(下位グループ)に転落した両チームは、ACLを通じて新たな可能性を証明しなければならない。
ただ、現在の雰囲気では「新型コロナに感染しないことが最も重要」というのが関係者たちの考えだ。
ACLに出場するとあるクラブの関係者は、「実際のところ、健康な状態で戻ってくることが成績よりも重要だ。選手内で感染者が出るとすべてが複雑になる。成績は良くなくても、無事に大会を終えてほしい」と話した。
すでに韓国代表内で複数選手の感染が発覚しているだけに、緊張感がより高まっている。代表メンバーにはAマッチ終了後にACLに合流する選手もいるため、現地での防疫と感染予防に神経を使わなければならない。
別のクラブ関係者は「外部との統制を徹底的に行い、接触を避けなければならない。選手たちも警戒心を持っている。もし陽性反応が出てしまえば、隔離の問題まで生じてしまう。選手たち自身も気を使うだろう」と述べた。
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