関東大学サッカーリーグ第17節、早稲田大学との天王山を明治大学が制す

2020年11月15日 サッカー #玉昌浩
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11月10日、14~15日、「JR東日本カップ2020第94回関東大学サッカーリーグ戦」第9節延期試合、第17節が行われた。

11月10日、立正大学と順天堂大学の第9節延期試合が行われた。試合は前半20分に順天堂大学・大森真吾が後藤裕二からのパスをワンタッチで決めて先制する。立正大学は後半から平松昇を投入。後半4分に平松昇の左からのクロスを鈴木康孝がヘディングで決めて同点に追いつくも、後半27分に順天堂大学・後藤裕二が右サイドをワンツーでえぐり大森真吾がワンタッチで決めて、順天堂大学が2-1で勝利を収めた。

試合後、順天堂大学・堀池巧監督は得点シーンを振り返り、「後藤がインサイドに入ってき受けてシュートを打ってくださいというボールを真吾が斜めの動きからワンタッチで決めた。2点目も後藤がサイドで、ワンツーで体をぶつけてフィジカルで深くえぐって、真吾が止まって、ワンタッチで入れた。ちょっとアイディアを出せば簡単に点が取れる。一番得点が多いのはペナルティエリア内のワンタッチ。そこをどうやって相手と駆け引きするかが大事」と語った。

11月14日に行われた1部リーグ2位の明治大学と前節首位となった早稲田大学の試合は、前半アディショナルタイム4分に佐藤瑶大の縦パスで抜け出した佐藤凌我がダイレクトで右足を振り抜いて決めた明治大学が1-0で勝利を収め、首位を奪い返した。

試合後、明治大学・栗田大輔監督は、「(前節)勝ち点34で並んで、今シーズンでは首位攻防の天王山。それはお互いわかっていることだし、そういう覚悟のなかで、今年の大学サッカーの一番良いゲームができればいいなと思って臨んだ」とし、「1-0で勝ったから良かった」とコメントした。続けて「前半は良かったが、後半ちょっと疲れもあったのか、守備のところが徐々に遅れだした。相手がビハインドの状態だったので交代選手を入れながら、最後に出てくるのは承知の覚悟だった。ああいう展開になると思っていたが、佐藤瑶大など4年生を中心に集中力切らさず、良く守ってくれた」と評価した。

また、「毎日練習で『今年の優勝は早稲田だよ』とみんなによく言っている。本当に真面目に言っている。毎年1~3位を競り合っているので、もう流れ的にもわかる。ただ、うちがリードしているときに、毎試合毎試合を大事にして、勝ち続けていればうちが優勝だよという話をしている」とし、「そういう意味では今日は、非常に楽しみなゲームだった。前後半を通じて明治のほうが積極的だったし、最後は押し込まれたが、試合を通じたら明治のゲームだったという印象。前期の対戦では後味が何となく早稲田のほうが良かった印象もあったが、そこは修正できた。後期は明治のほうが良くなった。きちんと勝てたゲームだったと思う」と話した。

明治大学・須貝英大キャプテンは「自分たちは優勝しか見ていない。これで勝ち点3差になって、自力でこのまま突っ走れば優勝という形になった。あとは、“明治らしい”サッカーをやり切るだけ。一戦一戦しっかり目の前の試合に勝つという意識で、全力で戦っていきたい」と述べた。

そして“明治らしいさ”について、具体的には「球際・切り替え・運動量の三原則。ハイプレス、ショートカウンター。前から行って攻守においてインテンシティ高く、アグレッシブに攻めていくのが“明治らしさ”」と説明し、「今日は固い試合で守備メインになってしまった。より相手コートでアグレッシブにサッカーをすることが、“明治らしさ”なので徹底してやっていきたい」と続けた。

一方の早稲田大学・外池大亮監督は、「前期で戦った試合の時よりも90分トータルで考えたとき、ゲームの戦い方で自分たちのやってきたものは表現できた。明治さんも前回、国士に負けるなど、常にずっと同じ状況を作り上げられるほど、この関東リーグは簡単ではない。我々も今2位という状況だが、常にたくましく高みを目指せるチームでありたいと、シーズンもだいぶ佳境になったなかで改めて感じた」とコメントした。

11月15日、2部リーグ11位12位対決となった青山学院大学と明治学院大学の試合が行われた。試合は、前半42分に明治学院大学・水上翼が相手のオウンゴールを誘い先制するも、後半32分青山学院大学のコーナーキックでマークが甘くなったファーサイドから山内大空にヘディングゴールを許し、同点に追いつかれる。しかし後半39分、後半から右サイドバックにポジションを変えた柴田晃汰の縦パスを、後半途中からワントップの位置に入った森山翔介が収め中に送ったボールを小林虎太郎が決め、2-1で明治学院大学が勝利を収めた。

試合後、明治学院大学・加藤望監督は関東リーグ残留に向けて「うちも大事だけど相手も大事だと思ってやってくるなかで、どれだけ意地を持ってやれるかどうか。先に駄目だなとか、ちょっとネガティブなことで折れたりしたらそれで終わってしまう。どんな状況になろうと、絶対に相手より先に折れるなと話して試合に臨んだ」と語った。

また相手の長いボール、トップに入ってくるボールに対してアンカーの位置でファーストディフェンダーとして競り続けた「金子が今日はすべてだった」と、金子拓真の出来を称えた。

第9節延期試合、第17節の試合結果は以下の通り。

第9節
【1部リーグ】
立正大学 1-2 順天堂大学

第17節
【1部リーグ】
慶應義塾大学 0-1 順天堂大学
明治大学 1-0 早稲田大学
筑波大学 1-0 中央大学

【2部リーグ】
関東学院大学 0-1 東洋大学
日本体育大学 2-0 日本大学
産業能率大学 4-2 東京国際大学
青山学院大学 1-2 明治学院大学
拓殖大学 2-2 立教大学
流通経済大学 1-1 神奈川大学

(文=玉 昌浩)

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