守備が崩れた韓国代表の中で、元北海道コンサドーレ札幌GKク・ソンユン(26、大邱FC)の存在感が際立った。
ク・ソンユンは11月15日(日本時間)、オーストリアのシュタディオン・ウィーナー・ノイシュタットで行われたメキシコ代表との国際親善試合で先発出場。試合は2-3で韓国が敗れている。
自身3回目の出場となったAマッチは後半だけで3失点する苦い思い出となったが、ク・ソンユンはそれらをはるかに上回るセーブを披露し、ポジティブな要素も残した。
ク・ソンユンは現代表GKの中で3番目のオプションと言って良い。キム・スンギュ(30、柏レイソル)やチョ・ヒョヌ(29、蔚山現代)らの存在感が目立ち、彼らの陰で日の目を浴びてこなかったのだ。
しかし今回、キム・スンギュ代表に合流せず、チョ・ヒョヌが新型コロナウイルス感染症検査で陽性反応が出たことで、ク・ソンユンに先発の機会が回ってきた。
メキシコ戦、韓国代表は前半早々から相手の強力なプレスに苦しめられ、守備陣がパスミスを連発。ク・ソンユンにも何度か失点の危機が訪れた。
前半15分、ク・ソンユンは自陣でのビルドアップミスから相手FWヘスス・マヌエル・コロナと1対1のピンチを迎えるも、2度放たれたシュートをいずれも防いだ。
同33分にはイルビン・ロサーノのシュートも浴びたが、冷静なセービングでゴールを割らせず。韓国は1点リードの無失点で前半を終えた。
しかし、後半に入ってからDFラインが崩壊。後半22分から26分までで3得点を許し、わずか4分の間に逆転されてしまった。
ただ、ク・ソンユンの立場としてはいずれも防ぎようのなかった失点だ。どの失点も、クリアミスやパスミスから生まれたものだった。
メキシコは同日、18本のシュートと7個の有効的なシュートを記録。対して、ク・ソンユンはメキシコの有効的なシュート4本をセーブし、さらなる大量失点を防いだ。
3失点を喫したとはいえ、ク・ソンユンの好セーブと存在感は称賛されて当然だった。
ク・ソンユンは来る11月17日のカタール代表戦でも出場が有力視されている。代表守護神争いに本格参戦したク・ソンユンが、韓国代表率いるパウロ・ベント監督の目に留まるかどうか見守りたい。
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