韓国Vリーグ男子部に“怪物”が現れた。一時的な活躍とは思えないほどのパフォーマンスだ。
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今シーズンからKB損害保険スターズでプレーするマリ出身の19歳ノウモリ・ケイタは、ここまでVリーグ4試合に出場して163得点を記録。得点ランキングでは堂々1位を走る。
男子部外国人選手ドラフトで1位指名を受け、KB損害保険に加入したケイタ。去る7月にセルビアから韓国に入国するも、選別診療所で検体採取を受けた際に新型コロナウイルス陽性が発覚。隔離治療を余儀なくされ、リーグ前哨戦のKOVOカップにも出場することができなかった。
それでも10月23日のVリーグ開幕には間に合たケイタは、初戦から得点力が爆発。初戦でソウルウリカード・ウィビー相手に40得点を挙げたかと思えば、以降も水原KEPCOビッグストーム戦で32得点、大韓航空ジャンボス戦で37得点と、開幕戦の活躍が偶然ではないことを証明した。
そして、11月3日に行われたサムスン火災ブルーファングス戦では54得点も記録し、KB損害保険の4連勝をけん引した。
ケイタの1試合54得点は、去る2012年2月2日に当時サムスン火災所属のギャヴィン・シュミットが挙げた58得点に次いでVリーグ男子部歴代2位に当たる記録だ。
驚くべきは攻撃占有率と成功率の高さ。ケイタは4試合で59.82%の高い攻撃占有率ながら、57.53%の成功率を記録している。
なかでも、サムスン火災戦では攻撃占有率69.17%に59%の成功率を叩き出した。また、体力の落ちる第5セットには攻撃占有率92.3%と事実上1人で攻撃を試み、58.3%の成功率で9得点を記録。“ケイタの独り舞台”といってもおかしくない試合だった。
ケイタは身長206cmの長身に爆発的なジャンプ力、パワー、テクニックを併せ持つ選手だ。相手の徹底したけん制、さばきにくいハイボールもまったく問題にならない。
ケイタは毎試合、ユニークなモーションでスパイクを打つ。その場でほとんどジャンプしないままアタックを試みたり、バスケットボールのような小刻みなステップで跳躍したりもする。サムスン火災戦では、ネットに背中を向けてアタックを放つ妙技も披露した。
加えて、得点時や勝利後には独特なセレモニーでムードの盛り上げも買って出る。相手としては、ケイタの変幻自在なキャラクターに戸惑うしかない。
ケイタ擁するKB損害保険は、今シーズンのVリーグ男子部で新興勢力に浮上している。ここまで4試合で全勝し、勝ち点11で単独首位に立つ。
19歳とまだ若いケイタの成長がKB損害保険の戦力アップに直結するという意味でも、他チームは脅威に感じざるを得ないだろう。
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