「僕とケインはまだ100%満足していない」
バーンリー戦で再び見せたハリー・ケインとの“黄金の呼吸”。ダイビングヘッドで決勝ゴールを突き刺したソン・フンミン(28、トッテナム)は試合後にこう語った。
ソン・フンミンは10月27日5時(日本時間)に行われたイングランド・プレミアリーグ(EPL)第6節、バーンリーとのアウェーゲームにハリー・ケイン、ルーカス・モウラらとスリートップの一角で先発出場した。0-0で迎えた後半31分、頭で決勝ゴールとなる先制点を決めた。このゴールはリーグ8得点目、シーズン通算10得点目となった。
10月5日のマンチェスター・ユナイテッド相手に決めた2ゴールを皮切りに、ウェストハム戦(リーグ第4節)、LASKリンツ戦(UEFAヨーロッパリーグ)と4試合連続ゴールとなった。
この試合、トッテナムは相手のタイトなプレスに苦しんでいたが、膠着状態を破ったのは今回もソン・フンミン&ケインの“ゴールデンコンビ”だった。
後半31分、エリック・ラメラが左足で蹴ったCKを、ゴール前中央に陣取っていたケインが後ずさりながら頭でそらし、ソン・フンミンがケインの空けたスペースに走り込みダイビングヘッドでねじ込んだ。
ソン・フンミンとケインによる今シーズン9度目の合作ゴールが生まれた。これで2人はプレミア通算合作ゴール記録を29に伸ばし、アーセナルが無敗優勝し“インビンシブルズ”と呼ばれた時代の、ティエリ・アンリ&ロベール・ピレス(アーセナル)や、セルヒオ・アグエロ&ダビド・シルバ(マンチェスター・シティ)の2組と並び、プレミア合作ゴールランキング2位タイに上がった。1位はディディエ・ドログバ&フランク・ランパードの36ゴールで、7ゴール差に迫っている。
ソン・フンミンは試合後のインタビューで「ケインとは食事の時やトレーニングの時などピッチ外でもコミュニケーションを取っている」とし、「まだ僕とケインは100%満足していない。さらに進化することができると信じ、より良くしようとだけ考えている。これからもより良い姿を見せたい。」と語った。
このゴールでソン・フンミンは、キャリア最短でのシーズン2桁得点を達成した。2015年夏にトッテナムに加入して以来、プレミアで6度目のシーズンを迎えた彼は、これまで最短で2桁得点を記録したのは2019-2020シーズンだった。
当時の公式戦20試合(EPL14試合、UEFAチャンピオンズリーグ5試合、リーグカップ1試合)での達成を大幅に更新する、公式戦9試合(EPL6試合、UEFAヨーロッパリーグ3試合)で10ゴール(EPL8ゴール、ヨーロッパリーグ2ゴール)を達成した。
さらに今季のプレミアリーグでは8ゴール目となり、ドミニク・カルバート=ルウィン(7ゴール、エバートン)を抜き、暫定とはいえ得点ランキング単独首位に躍り出た。
以下、ソン・フンミンとの一問一答。
◇
―9試合で10得点を達成し、プレミア得点ランク単独首位だ。昨シーズンより得点のペースが早い秘訣は?
秘訣というよりは、選手たちが頑張ってくれている。そして良いポジションでチームメイトが多くチャンスメイクしてくれているので、ゴールを量産できている。今は(自身のゴール数よりも)チームが多くの勝点を取って、上位に上がることがより重要だ。チームの勝利に重きを置いている。
―またしてもケインとの合作ゴールを決めた。
率直に言ってケインとコンビを組んで長くはないが、食事時やトレーニング時、ピッチ外でもたくさんコミュニケーションを取っている。まだ僕とケインは100%満足していない。さらに進化することができると信じ、より良くしようとだけ考えている。これからもより良い姿を見せたい。
―バーンリーの守備がタイトだった。
難しい試合になると思った。最後まで諦めなければチャンスが来ると信じていた。チャンスをうまく生かせた。試合終盤にゴールを決められて嬉しい。
―最近のゴールパフォーマンスが気になるファンもいるが?
特別な意味はない。新しいパフォーマンスを作りたかった。その状況を噛みしめたいという意味だ。
前へ
次へ