名門の凋落とともに泥沼にハマる“韓国の至宝”…スペインで加熱するイ・ガンインの去就報道

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スペインのラ・リーガ、バレンシアに所属するイ・ガンイン(19)が、今冬の移籍市場でバレンシアを去る可能性が高まっている。

【注目】試合に出られずベンチで呆然のイ・ガンイン

スペインメディアの『スーペル・デポルテ』は10月21日の報道で、バレンシアとの契約交渉がスムーズに行われていないイ・ガンインが、冬の移籍市場で新たな所属先を見つけるかもしれないと伝えた。

バレンシアは2022年夏に契約満了となるイ・ガンインの契約延長に向け、早々にオファーを出していた。昨年夏にレギュラーとして出場可能なクラブへの移籍を希望していたイ・ガンインの心を掴むため、出場時間の保証を提案していた。イ・ガンインは最終的にバレンシア残留を選択したが、契約延長に関しては今後の状況次第としており、2022年以降は不透明となっている。

しかし現在のクラブの状況で、契約延長がスムーズに行われるはずがない。イ・ガンインは今シーズンの開幕戦で大活躍したにも関わらず、未だにハビ・グラシア監督のファーストチョイスに入れていない。

出場時間が減っていくなかで、10月18日に行われたビジャレアル戦では、チームが負けている状況で流れを変えるジョーカーとしての役割も与えられなかった。『スーペル・デポルテ』は、イ・ガンインの今季出場時間がバレンシアの全試合時間の半分にも達していないと指摘し、最終的には移籍する可能性があると報じた。

イ・ガンイン

かつての名門が空中分解寸前

イ・ガンインのビジャレアル戦欠場は、スペイン現地でも大きく取り扱われている。試合から数日が過ぎているにもかかわらず、現地では継続的に報道されているほどだ。それほど現地でも不可解な欠場ということだ。

今季のバレンシアは全体的に精彩を欠いており、特に中盤はパスがつながらず機能不全に陥っている。そのなかでイ・ガンインは中盤に創造性をもたらし、確実なオプションとなれる人材のはずだが、グラシア監督は明確な根拠なく出場機会を与えていない。グラシア監督の采配がうまくいっているならばまったく問題ないが、成績、内容ともに悲惨な状況だ。

現在はカオス状態に陥っているバレンシアだが、かつてはスペインでレアル・マドリード、バルセロナに次ぐ強豪とされていた。2002年、2004年にリーグ制覇、2000年、2001年には2年連続でチャンピオンズリーグ決勝に進むなど快進撃を誇っていた。

当時は所属選手もMFパブロ・アイマール(元アルゼンチン代表、引退)、MFダビド・シルバ(現レアル・ソシエダ)、DFロベルト・アジャラ(元アルゼンチン代表、引退)、GKサンティアゴ・カニサレス(元スペイン代表、引退)など、そうそうたるメンバーが揃っていた。

2000年代初頭に栄華を極めていたバレンシアだが、現在はクラブ売却の噂まで出ている。グラシア監督は、主力選手の放出に対して自身の希望する選手の獲得がなされないという理由でクラブに不信感を示し、辞任を公言するなどチームは空中分解寸前だ。複雑な状況のなか、イ・ガンインの立場も非常に不安定となっている。

イ・ガンインがまだ契約延長に合意していないことを踏まえると、スペイン現地での報道通り、冬の移籍市場でクラブを去る可能性は高い。

クラブ側も選手の心がクラブから離れているならば、契約満了後にフリーで移籍されるよりも、契約期間内に売却して移籍金を得ようとするはずだ。昨夏までスペインの下位チームやドイツ、フランスなど、ヨーロッパの複数のチームがイ・ガンイン獲得に関心を示しており、新しいクラブ探しはそう難しくはないだろう。

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