10月10~11日、「JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦」第12節が行われた。
10月10日、明治大学と筑波大学の試合が行われた。雨が降り、水たまりでボールが止まるピッチコンディションの中、試合は前半11分、筑波大学の最初のコーナーキックのカウンターで明治大学・小柏剛がドリブルで運び、右の佐藤凌我に送り、それを佐藤凌我が右足のループシュートで決めて先制した。
互いに4-4-2のシステムでマッチアップし、明治大学が接点のところで押し込み、筑波大学にとって苦しい時間が続いた。明治大学は後半開始直後の1分に坂本亘基、9分に小柏剛が決めてリードを広げる。筑波大学が後半27分、この日はサイドバックではなく、1列前の右サイドハーフのポジションで先発し、後半20分からは左サイドハーフに回った山原怜音の左サイドからのクロスを森海渡がゴールに詰めて1点を返すも、反撃はここまで。試合は3-1で明治大学が勝利を収めた。
試合後、明治大学・栗田大輔監督は「雨用の練習はしてなかった。(同会場で先に行われた1試合目を見て)水でボールが止まるので、つなぐサッカーはできないと思った。やるサッカーをそろえて、メンタル的なところで強い気持ちをしっかり整えて90分できるかというところがポイントになったので、シンプルに入った。前半は立ち上がりからすごく良かった。やることがそろっていたし、小柏と佐藤凌我のモビリティーがすごく生きていた」と評価した。
一方で、「失点に対してプライドが高いのか、取られるとカッと悔しくなるのか、一人ひとりが急にばたつく。普段通り、やればいいのに」と反省材料を挙げた。
10月11日には、流通経済大学と明治学院大学の試合が行われた。試合は前半22分、流通経済大学・加藤千尋がこぼれ球を右足で決めて先制。加藤千尋は、後半5分にも佐藤響の左からのクロスをヘディングで決め、後半18分には満田誠の左サイドからのクロスを宮本優太が落としたボールを右足で決め、後半21分には左サイドの佐々木旭からのグラウンダーのセンタリングを左足で決め、この日4得点をマークした。
明治学院大学は流通経済大学のゴール前でボールを奪い森山翔介につないで1点を返すも、試合は4‐1で流通経済大学が勝利した。
流通経済大学・中野雄二監督はこの日、4得点の加藤千尋について「4年生になるまでレギュラーチームに入ったことがなく、3年生まではJFLのほうでプレーしていた。サッカーに賭けたいという気持ちをもって、最終学年を迎えた。その思いがちゃんと出ている。シュートは上手いし、今一番チームの中で点を取れる感覚を持っている。JFLでもフォワードでずっと使っていたので、そういう素質は持っていた。今はフォワードから一枚下げてシャドー的なポジションで、しかも運動量が多いなかで、ポジションにちょうど良くはまっている。本人はシャドーの位置が一番できないと思っていて、不安を持ちながら新しいポジションを与えられてやり出したが、今では感覚をつかみ取って一番気持ち良くやっている感じがする」と評価した。
第12節の試合結果は以下の通り。
【1部リーグ】
慶應義塾大学 0-0 中央大学
国士舘大学 1-0 立正大学
法政大学 1-1 順天堂大学
早稲田大学 0-1 駒澤大学
明治大学 3-1 筑波大学
【2部リーグ】
産業能率大学 0-2 神奈川大学
拓殖大学 2-0 日本大学
流通経済大学 4-1 明治学院大学
東洋大学 4-1 立教大学
関東学院大学 2-0 青山学院大学
日本体育大学 2-3 東京国際大学
(文=玉 昌浩)
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