国際オリンピック委員会(IOC)が東京五輪に韓国と北朝鮮の“南北合同チーム”が出場するには、予選から参加していなければならないという公文書を韓国政府の文化体育観光部に送ったが、これを無視していたことが明らかになった。
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ぺ・ヒョンジン議員が10月7日に行われた国政監査で、IOCからの公文書を公開して明らかになった。同公文書は2019年2月、IOCのトーマス・バッハ委員長と当時の文化体育観光部長官ト・ジョンファン長官、韓国体育会イ・ギフン会長、北朝鮮キム・イルグク体育相が南北合同チーム関連の協議を行い、決定した事項をIOCが確認のために発送したものだ。
IOCの公文書によると「柔道を除く、女子バスケットボール、女子ホッケー、ボート競技などの団体競技3種目は、予選から合同チームで出場していた場合のみ本大会への参加が可能である」と記されていた。したがって韓国女子選手のみでオリンピック本選進出を果たした女子バスケットボールチームは、南北合同チームで本大会に参加することは不可能である。
ペ議員は「2018年の平昌五輪女子アイスホッケー競技に南北合同チームが参加した際、公正性についての論議がなされた」とし、「政府が今回の東京五輪で南北合同チームの推進を強行してはいけない」と指摘した。
続いて「文化体育観光部が2021年の南北体育交流の予算を前年比13億4800万ウォン(約1億3480万円)も増額した。政治利用を目的とした南北合同チームを復活させようとしているのではないか」と主張した。
また、「今この時間にも選手たちはオリンピック出場だけを夢見て、血と汗を流しながらトレーニングをしている」とし、「オリンピックを夢見ている若い選手たちが政治目的のために、出場資格を突然奪われることなど絶対にあってはならない」と付け加えた。
文化体育観光部パク・ヤンウ長官は回答で、「東京五輪において南北合同チームでの参加種目を追加することはない」とし、「2021年南北合同チームの予算増額分は2022年北京五輪の予算だ」と述べた。
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