来る10月9日と12日、韓国A代表とU-23韓国代表によるスペシャルマッチ2連戦「2020ハナ銀行カップ」が行われる。
【注目】元Jリーガー多数!「韓国A代表vsU-23代表」招集メンバー
両代表には、ク・ソンユン(26・大邱FC)やチョン・スンヒョン(26・蔚山現代)、ウォン・ドゥジェ(22・蔚山現代)など元Jリーガーも多数招集された。新型コロナウイルス感染症の影響で海外組を呼べないため、どちらの代表も“国内組”で構成された点が注目を集めている。
そんななか、今シーズンからKリーグに復帰した“元欧州組”イ・チョンヨン(32・蔚山現代)とキ・ソンヨン(31・FCソウル)は、この代表ウィーク期間にそろって負傷の回復に努めている。
イ・チョンヨンは去る9月23日、FAカップ準決勝の浦項スティーラース戦で右ひざ内側靭帯を負傷し、その後のリーグ戦も2試合連続(大邱FC、尚州尚武)で欠場した。
その間、チームは大邱FCに2-2の引き分け、尚州尚武に4-1の勝利を収めたが、望んでいた勝ち点6を得られず。ここまで勝ち点54(16勝6分2敗)を積み上げ、首位の座を守った。
特に、優勝争い中の全北現代モータース(2位、勝ち点51)が浦項スティーラースに敗れたことで、勝ち点差をさらに広げられる機会だっただけに、大邱FC戦の引き分けが惜しまれる。
蔚山現代率いるキム・ドフン監督も尚州戦後、「浦項戦が終わるたびにイ・チョンヨンが怪我をする」と、イ・チョンヨンの不在を嘆いていた。
実際、イ・チョンヨンは去る6月6日の浦項戦で2ゴールを決め、4-0の大勝に貢献した一方、試合中に軽微な負傷を負った。当時は足首に加え右ひざの打撲という診断を受け、以降のリーグ戦3試合を連続で欠場した。
懸念されるのは、今回の負傷箇所も右ひざである点だ。
この部位は、イ・チョンヨンが欧州でプレーしていた頃から何度も苦しめられた箇所である。欧州最後にプレーしたボーフム時代の昨年8月にも、右ひざ靭帯の負傷で2カ月以上の離脱を余儀なくされた。
イ・チョンヨン本人としては、なるべく早くピッチに戻る意志を持っていることだろう。蔚山現代の関係者も「イ・チョンヨンは(代表ウィーク終了後の)18日に行われる浦項戦で復帰する予定だ」と明かす。
ただ、「負傷が再発する恐れもある。来シーズンも大きな役割を果たすべき選手であるだけに、まずは回復に努めることが重要だと思う」と、復帰を急かさない旨も語った。
キ・ソンヨンも焦りを感じているのは同じだ。
今夏の移籍市場で“古巣”FCソウル復帰に成功した彼は、去る9月16日に行われた第21節の仁川ユナイテッドFC戦で、予期せぬアクシデントに襲われた。
後半開始と同時に投入されたキ・ソンヨンは、ドリブルを仕掛ける途中に異変を感じたのか自ら立ち止まり、苦悶の表情を浮かべ交代を要請。出場からわずか19分でピッチを離れた。
キ・ソンヨンはこれまで欧州でプレーしてきて何度もひざの負傷に悩まされた。そのため、ひざの負傷の再発も憂慮されていたが、FCソウルは筋肉の軽い負傷と発表。最近ではキ・ソンヨンがチーム練習を消化し、代表ウィーク後にもピッチに復帰するものと伝えている。
ただ、キ・ソンヨンはFCソウル復帰以前から継続して試合に出場していたわけではない。
昨冬までニューカッスル・ユナイテッドで出場機会に恵まれなった彼は、冬の移籍市場でマジョルカに籍を移した。だが、新型コロナウイルス感染症の影響でリーグが中断されたこともあり、マジョルカでは途中出場1回のみ。去る6月末の契約満了を持って、母国復帰を決断した。
そのため、数カ月間の実戦経験の空白によって、コンディションが万全でなかったことも事実だ。
キ・ソンヨンが離脱している間、FCソウルは連敗の沼に転落。順位も9位(勝ち点25)に落とし、最下位の仁川ユナイテッド(勝ち点21)とも勝ち点差がわずか「4」しかない。
降格危機に悩まされる状況であることから、キ・ソンヨンもゆっくり眺めているばかりではいられないはずだ。
ただ、ファンの間では「このままではさらなるトラブルが起きるのでは」と懸念する雰囲気が漂っている。ひとまずは、キ・ソンヨンには完治した状態でピッチに戻ってきてもらいたいものだ。
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