韓国Kリーグ1(1部)のFCソウルに衝撃が走った。
ダービーマッチやファイナルB(下位グループ)の日程を控える最中、チームを率いるキム・ホヨン監督代行が辞任を表明したのだ。
ソウルは9月24日、キム監督代行の辞任を発表した。
ソウルによると、キム監督代行は去る22日、自身を正式な監督として選任するかどうかを明確にしてほしいとクラブに要請したという。また、回答期限を24日までと設け、それまでに自身を監督に選任しなければ、チームを離れる意志も示したようだ。
要請に対しクラブ側は、監督選任の判断基準を10月末に設定していることから、近日中にキム監督代行を正式な指揮官として据えるつもりは無いという意志を明らかにした。
その結果、キム監督代行は同日の間に辞意を表明した。
キム監督代行は前任のチェ・ヨンス監督解任以降から指揮を執り、リーグ戦9試合で4勝2分3敗を記録。それまで下位グループに沈んでいたソウルを中位グループにまで押し上げた。
それだけに、今回の辞任劇には「あまりに突然だったのでクラブも困惑している」という関係者の言葉の通り、内部でも戸惑いが起きているようだ。
ソウルは、来る9月26日に水原三星ブルーウィングスとのダービーである“スーパーマッチ”を控えている。
この試合はファイナルB初戦であり、Kリーグ1残留争いにも影響を及ぼしかねない重要な一戦となるが、「今週中に新たな指揮官を確定することは難しい」と関係者は見通している。
そのため、ひとまずはパク・ヒョクスン、イ・ジョンヨル、キム・ジンギュらコーチ3人の内、1人を監督代行に据え、スーパーマッチを戦うようだ。
監督を失ったソウルは緊迫した状況に置かれた。
現在、勝ち点25のソウルはKリーグ1で12チーム中7位に位置している。ファイナルBに含まれる6チーム中では最高位だが、12位の仁川ユナイテッドFC(勝ち点18)とはわずかに勝ち点7差。今後ファイナルBで戦う5試合の結果次第では、順位が大きく変動する可能性もある。
どのチームも残留のためにもがき続けるなか、ソウルだけは当面、指揮官不在のまま試合に臨まなければならない。今回の辞任劇は、ファイナルラウンド最大の変数として作用するものとみられる。
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