シーズン終盤の韓国Kリーグ1(1部)で最下位の仁川(インチョン)ユナイテッドFCが巻き返しを見せる状況に、中位や下位のクラブが恐怖を感じている。
去る5月の開幕から第14節まで未勝利が続き、順位表でも12チーム中ダントツ最下位だった仁川は、8月上旬のチョ・ソンファン新監督就任以降、6試合で3勝1分2敗と巻き返しに成功。
この間に勝ち点を15まで伸ばし、11位の水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングス(勝ち点17)との差を“2”までに縮めた。
第20節まで終えたKリーグは、ファイナルラウンド含め残り7試合となっている。他チームとの勝ち点差も狭まった今、仁川が残留する可能性もゼロではない。
チョ監督の下で仁川は安定を取り戻しつつある。9月13日に行われた第20節の釜山(プサン)アイパーク戦ではDFチョン・ドンユンが退場となるアクシデントもあったが、状況に応じて柔軟性ある戦術を駆使したチョ監督の手腕で、スコアレスドローに持ち込んだ。
安定感とともにリーグワーストの得点数(14点)にも改善が見られれば、例年とは異なるシーズンフィニッシュもあり得る。チョ監督は、「結果は重要ではない。我々が優れたパフォーマンスを発揮し、攻撃面で改善ができてこそ、良い流れに乗れるはずだ」と揺るぎない姿勢を示している。
ファイナルラウンド前に勝ち点を稼ぐ仁川に、対戦相手は恐怖を抱くしかない。
第20節終了時点で、ファイナルB(下位グループ)最上位にあたる光州FC(勝ち点22、7位)と仁川の勝ち点差はわずかに7。仁川の勢いが今後も続くようであれば、最終的な降格チームの予想も困難になる。
仁川は次戦、9月16日にFCソウル(勝ち点24、6位)とKリーグ第21節を戦う。
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