関東大学サッカーリーグ第10節、明治大学・太田龍之介が体で押し込んで決勝点

2020年09月13日 サッカー #玉昌浩
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9月12~13日、茨城県龍ヶ崎市にて「JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦」第10節が行われた。

9月12日、RKUフットボールフィールドA面にて、明治大学対専修大学の試合が行われた。試合は前半21分、住永翔の縦パスを右サイドで受けた田中克幸のグラウンダーのセンターリングを坂本亘基が左足で決めて明治大学が先制するも、前半31分、鳥羽隼が左サイドから上げたボールを村上千歩がヘディングで合わせて専修大学が同点に追いつき、前半を終えた。

ハーフタイムに明治大学・栗田大輔監督は、失点をした後、1-1でオッケーという空気が出ていたことに喝を入れたという。「この内容で1-1、1失点、引き分けというところにもっとフォーカスを当てて、ベンチの中でもっと厳しい意見が飛び交わないと、勝つチームにはなっていかないし、そこをごまかしてサッカーの理論の会話ばっかり始まったので、そうではないだろう」と話した。

後半、改めて明治大学のギアが上がった。後半38分、右サイドから岡庭愁人が上げたボールを太田龍之介が体で押し込んだ。このゴールが決勝点となり2-1で明治大学が勝利を収めた。

試合後、栗田大輔監督は「内容的には2点、3点取らないといけないゲームだったという印象がある。最後のプレーの質、精度のところをもっと丁寧に上げていかないといけない。その中でも太田龍之介がワンチャンスを取ってくれて、勝ち切れたのがチームにとっては大きかった」と評価した。また、前節の敗戦を引きずらずに勝利したことについては「個人個人では、みんな頑張ろうという気持ちが強いが、それをチームとしていつどこで守備をするのか、いつどこでかかわりながら得点を奪っていくのか。お互いをもっと補完し合い、尊重し合っていくと、よりチーム力が上がってくるし、強い個人も出てくる。こないだの政戦の終盤の0‐1になった後などは、まさに個人個人で頑張ろうというのが強すぎた。そこをこの1週間、グループというところにフォーカスしてトレーニングしてきた」と、修正点を挙げた。

続いて、RKUフットボールフィールドA面にて、法政大学対順天堂大学の試合が行われた。試合は前半23分に高嶋修也の縦パスを久保征一郎が収めて右足でゴールを決め、法政大学のリードで後半を迎えた。後半25分に右サイドでフリーキックを得た順天堂大学、キッカーは杉山直宏。左足からインスイングで放たれたボールを小林夏生が頭で合わせて同点に追いつく。さらに順天堂大学は後半アディショナルタイム2分、同じく右サイドでフリーキックのチャンスを得る。またしてもキッカーは杉山直宏。左足から放たれたクロスを塩浜遼が触ってファーサイドのゴールネットに突き刺さった。このゴールが決勝点となり順天堂大学が2-1で逆転勝利を収めた。

試合後、順天堂大学・堀池巧監督は「相手が前半から両サイドをファウルで止めていた。自分たちが丁寧に仕掛けていくことで、後半同じところで同じようにフリーキックがあって2点取れたことは偶然じゃないと思うし、必然的なことだと思う。崩して取る1点も、ニアゾーンに仕掛けてフリーキックを得て決めても、1点は1点。仕掛けるとか、ファウルをもらうことなどが、今まで少なかった。そういうプレーが出たところは大きい」とコメントした。

9月13日、RKUフットボールフィールドA面にて、拓殖大学対明治学院大学の試合が行われた。試合は後半13分に、右サイド内山隆弘の縦パスで抜け出した浅倉廉がダイレクトで上げたボールを田中幸大がニアで合わせて決めたゴールが決勝点となり、拓殖大学が明治学院大学に勝利した。

この勝ち点3で2部リーグ首位に立った拓殖大学・玉井朗監督は、「高い技術と運動量で良い結果が出ている」と述べ、第1節から活躍を続ける1年生の浅倉廉について、「小林悠とタイプは違うが、浅倉のほうが期待感が最初からある。トップスピードで走りながらのコントロールができるのと、すぐ仕掛け、すぐシュートを打つ。性格もまじめで素晴らしい選手」と評価した。

続けてRKUフットボールフィールドA面にて、流通経済大学対立教大学の試合が行われた。試合は前半36分、佐々木旭の縦パスを収めた満田誠が丸山優太朗にボールを預ける。丸山優太朗はボールを中向きにコントロールし相手を引き付けてラストパスを送り、満田誠のゴールを演出した。立教大学は後半5分、右サイドバック・堀博昭の右足のクロスを長谷川佳輝が合わせて同点に追いつき、後半40分には堀博昭の左コーナーキックを桂島直輝が頭で合わせて逆転。しかし後半43分に、流通経済大学・加藤千尋がドリブルから右足のおさえたシュートでゴールネットを揺らし、流通経済大学が同点に追いつき、試合は2-2の引き分けに終わった。

試合後、立教大学・池上礼一監督は「選手が踏ん張って力以上のものを出した。まだまだ勝ちきれない。流経さんが土壇場で、最後の最後に力を振り絞って出してきたのはチャンピオンチームの実力であると思う。あの時間まで自分たちが相手の力を引き出せていなかったとも考えられる。チャレンジャーとして今日勝ちにいこうという話をして入っていたが、悔しい展開になった。勝ち切ることを覚えること。ゲームを最後どう運ぶのかというところで、選手が成長して次につなげてほしい」と述べた。

一方の流通経済大学・中野雄二監督は、「産能戦で2失点、(茨城県天皇杯予選の)筑波戦も2失点、青学戦も3失点。勝ったり、勝ち点を取ったりしていても、1試合で2失点するゲームは必ずしも良いとはいえない。今後は複数失点を止めないと、だめだよなということで、今日の試合に臨ませた。今日も2失点だけど、あの時間で2点目を先に取られても、ちゃんと同点に追いつける力を持っているという面では良かった」とコメントした。また、同点ゴールを決めた加藤千尋については、「シュートをおさえて打てる能力が一番あるので、最後ああいう形で投入して、イメージ通りのプレーをしてくれたのですごく良かった」と評価した。

第10節の試合結果は以下の通り。

【1部リーグ】
明治大学 2-1 専修大学
中央大学 1-4 国士舘大学
桐蔭横浜大学 2-0 駒澤大学
法政大学 1-2 順天堂大学
筑波大学 3-1 慶應義塾大学

【2部リーグ】
拓殖大学 1-0 明治学院大学
関東学院大学 5-1 日本大学
産業能率大学 1-0 東京国際大学
流通経済大学 2-2 立教大学
東洋大学 5-1 青山学院大学
日本体育大学 0-1 神奈川大学

(文=玉 昌浩)

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