韓国女子ツアーが息を吹き返した。新型コロナウイルス感染症の影響で大会が相次いで延期や中止となり、事実上の開店休業状態だったが、ようやく下半期をスタートできるようになった。
韓国女子プロゴルフ協会(KLPGA)は9月8日、「来る9月25日から27日までの3日間、サウスリンクスカントリークラブ霊岩(ヨンアム)で“2020ファントムクラシック”を開催する」と発表した。
「ファントムクラシック」は去る2016年から2年間行われていた大会で、今回が3年ぶりの再開催となった。賞金総額6億ウォン(日本円=約6000万円)の今大会は、無観客で行われる予定だ。
先月16日に終了した「2020デユウィニアMBN女子オープン」(8月14~16日)以降、韓国女子ツアーは約1カ月以上もの中断期間を余儀なくされていた。
当初は「第10回KG・イーデイリーレディースオープンwith KFC」や「オールフォーユーrenomaチャンピオンシップ2020」など複数の大会開催が9月に予定されていたが、いずれもスポンサー側の事情などで中止となった。
そのため、10月8日開幕の「第21回ハイトジンロチャンピオンシップ」(10月8~11日、賞金総額10億ウォン=約1億円)まで、韓国女子ツアーは大会がまったく無い状況が続いていた。
それだけに、今回の「ファントムクラシック」開催は韓国女子ツアーに再び活気を取り戻してくれるものと期待できる。
協会レベルの努力が開催を後押しする形となった。新型コロナの影響で大会中止が続々決まるや否や、KLPGAは補正予算20億ウォン(約2億円)を編成して大会賞金を拠出するなど、新規スポンサーの誘致に乗り出していた。
そんななか、KLPGAと縁の深い『CreaS F&C』が名乗りを上げ、大会が開催される運びとなった。
『CreaS F&C』は「ピン」「パーリーゲイツ」「ファントム」「マスターバニーエディション」「セント・アンドリュース」など5つのゴルフウェアブランドを手掛けるアパレル企業で、ユ・ヒョンジュやパク・ヒョンギョン、イ・ジョンウン6ら20人以上のゴルファーをスポンサードしている。
『CreaS F&C』のウ・ジンソク会長は「KLPGA正規ツアーが相次いでキャンセルされ、ツアー選手や関連業界の厳しさが増している状況が続いている。ゴルフ業界を代表する一企業として、困難を克服するために大会を開催することにした」と、開催決定への経緯を語った。
そして、「補正予算を編成してまで大会賞金を拠出し、負担を軽減してくれたKLPGAの積極的な努力のおかげで、予定に無かった大会開催を決定することができた。徹底した防疫を通じて、大会を成功裏に終えられるよう最善を尽くす」と大会成功への意気込みを述べた。
また、KLPGAのカン・チュンジャ代表理事は「困難な時期にも、選手とゴルフファンのために大会開催を快く決めてくださったウ・ジンソク会長をはじめとするすべての関係者の方々に心から感謝申し上げたい」とし、「新型コロナ感染拡大の長期化で落ち込んでしまったゴルフツアーが、今大会を通じて再び明るく前向きな雰囲気に転換することを祈り、安全な大会開催のためにKLPGAも最善の努力を尽くす」と語った。
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