ハンファ・イーグルスのパク・ジョンギュ代表理事が辞任した。新型コロナウイルス感染者の発覚と、その対処の過程での誤った行動が原因とされる。
ハンファは9月3日、「パク・ジョンギュ代表理事が、不振なチーム成績と最近の新型コロナ感染者発覚に対処する過程で起きたさまざまな議論に責任を感じ、辞意を表明した」と発表した。
先月末、ハンファの投手シン・ジョンラクの感染発覚によって韓国プロ野球全体が非常事態に陥った。
シン・ジョンラクは感染リスクの高い場所には訪問しなかったものの、結果的に感染してしまった。だが、シン・ジョンラクが新型コロナの疑いで検査を受けた事実を、ハンファはすぐに韓国野球委員会(KBO)に報告しなかった。
そして、検査の結果、陽性判定が出た後でハンファはようやくKBOに報告した。
KBOが全10球団に配布した「新型コロナ対応統合マニュアル」を見ると、選手内で有症状者が発生した場合は当該選手を隔離し、このことをKBOに報告するよう明示されている。今回、ハンファはこのルールを無視したことになる。
加えて、ハンファ・イーグルスの責任者であるパク代表理事の行動が火に油を注いだ。
パク代表理事は、2軍練習拠点の忠清南道(チュンチョンナムド)瑞山(ソサン)市の市長と保健所長と会い、一部選手の自宅隔離の解除を頼んだという事実が確認された。
シン・ジョンラクの感染発覚により、保健当局はハンファ2軍選手50人に2週間の隔離を命じた。これによって1軍のチーム運営が困難になったため、隔離期間の短縮などを頼んだことが明らかになり、パク代表理事とハンファが非難の嵐にさらされたのだ。
韓国プロスポーツの中で初めて感染者が発覚したチームであるハンファは、本来ならば防疫に積極的に協力し、リーグに及ぼす迷惑を最小限にとどめる努力をしなければならなかった。しかし、パク代表理事はこれと正反対の道を歩もうとした。
ハンファは今シーズン、10球団中の最下位といばらの道を歩んでいる。しかし、どん底にまで落ちた成績よりも、今回のようなプロ球団らしからぬ行動にファンは失望感を抱いている。問題が起きたら誰かが責任を取って退くというやり方を毎回のように続け、事態を収拾させようとする構図が再び出ている。
球団はホームページに謝罪文も掲載した。文字通り、以前と同じやり方を踏襲したのだ。これではファンも背を向けるしかない。
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