韓国プロ野球新人選手の校内暴力事件で高校にも批判の声「暴行の事実を知らなかったのか」

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キム・ユソン(18・金海高)の校内暴力をめぐる議論のなかで、彼を1次指名したNCダイノスへの非難が激しい。

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さらには、進学過程で最初のボタンを掛け違えてしまった金海高校にも批判が飛んでいる。

事態の把握に乗り出したNCは去る8月25日、「事件被害者と被害者家族の方たちが、キム・ユソン側からの心からの謝罪を受けることが最優先」との立場を示した。キム・ユソンが誠実に謝罪をできるよう、球団としてもサポートするということだ。

(写真提供=NCダイノス)キム・ユソン

NCは遅れて関連の事件を把握したとしているが、こちらにも批判が寄せられている。

NCは24日の2021年ドラフト1次指名でキム・ユソンを選択した。だが、それより前の11日、球団SNSに「縁故地優先指名には慎重を期してほしい」という見出しで、キム・ユソンが内洞中学3年生のとき、2年生の後輩に暴行を加えたという内容がすでに掲載されていた。

そのため、「球団は(過去の暴行の事実を)知りながらキム・ユソンを指名したのではないか」と、非難が集まったのだ。

これに対し、NCは「1次指名発表以降、球団SNSへのメッセージを通じてキム・ユソンの過去の校内暴力の事実がわかった」とし、「その部分に対してもお詫びしたい。情報提供モニタリングを強化する」と明らかにした。

被害者は野球を断念、加害者はプロ入りまで

選手検証にミスがあったことを認めたNCだけでなく、金海高校も非難を避けられない。

首都圏チームのAスカウトは、「スカウトチームの人数が多くない状況で、新人に対する全数調査は難しい。上位ラウンドはするが、校内暴力の場合はわかりにくい。テンパリング違反で選手接触ができず、バックグラウンド調査は事実上難しい」と述べた。

それでも、首都圏チームのB団長はNCのミスよりも金海高校の問題を指摘した。「キム・ユソンは中学時代、後輩への暴行で懲戒を受けた。その後も言葉の暴力を続けたという。それなのに金海高校はキム・ユソンをスカウトした。高校野球は監督がスカウトの役割も果たす」と、少なくとも高校の監督は暴行の事実を知っていたはずと推測した。

キム・ユソンは中学3年生だった2017年7月に学校暴力委員会から出席停止5日の措置を受けた。翌年の2018年1月には昌原地裁が和解勧告の決定を下したが和解が成立せず、裁判所は同年2月に20時間の心理治療受講、40時間の社会奉仕命令を下していた。

そして、キム・ユソンは3月に心理治療と社会奉仕を履行した。2018年3月といえば、ちょうど彼が金海高校1年生になる頃だ。だが、一連の懲戒過程を金海高校側は把握できなかった。そして、キム・ユソンは高校野球部でエースとして活動した。

NCの新人指名後、キム・ユソンの件が大きく騒がれるようになったのは金海高校にも責任がある。これは校内暴力に対する無知や無視が複合された結果だ。

被害者が野球をやめてしまった一方で、加害者に名指しされたキム・ユソンはプロ入りを控えている。しかし、キム・ユソンは自身の過ちによって、プロデビューを前に“校内暴力の加害者”というレッテルを貼られるようになってしまった。

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