「監督が私を透明人間のように扱った」韓国女子バレー選手を追い詰めたのは誰か

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女子バレーボール選手の故コ・ユミンを追い詰めた原因と関連し、遺族側と元所属チームである現代建設ヒルステートの争いが加熱している。

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8月20日、故コ・ユミン選手の母親と弟、共に民主党ソン・ヨンギル、パク・チョン議員、パク・ジフン弁護士がソウル永登浦(ヨンドゥンポ)区の国会議事堂で記者会見を開いた。

プロバレーボール選手だったコ・ユミンは去る7月31日、京畿・光州(クァンジュ)市の自宅で“極端な選択”をしてこの世を去った。記者会見で遺族側は「多くの人が故人の“極端な選択”を悪質コメントのせいと考えているが、実際は現代建設バレーボール団のイ・ドヒ監督やコーチ陣によるいじめが原因」と訴えた。

遺族側「チームによるいじめと契約詐欺が原因」

(写真提供=韓国バレーボール協会)コ・ユミン

そしてコ・ユミンが生前、知人や同僚に送った「監督が私を透明人間のように扱う」などのメッセージを公開した。パク弁護士は「意図的ないじめは練習からの排除につながった。コ・ユミンは宿泊施設で“極端な選択”をした仲間をかばってから、(コーチなどから)仲間外れにされた」と強調した。

コ・ユミンを追い詰めたもう一つの原因として、“選手を追い詰める意図”の契約書も一役買ったと主張した。

パク弁護士は「コ・ユミンはチームにトレードを要求し、チーム側もそれを受け入れながら3月30日に契約解除合意書にサインすることになった。コ・ユミンもサインした」とし、「しかし現代建設側は5月1日、コ・ユミンを任意脱退で処理した」と説明した。契約を解除するとチーム側は、選手の保有権を失う。その選手はフリー(FA)になるが、他チームへの移籍も不可能な任意脱退で処理したのはおかしいということだ。

同時にパク弁護士は、「韓国バレーボール連盟は“現代建設が選手との契約解除合意書を提出したことはない”と答えており、現代建設は選手と連盟を欺瞞した」と力説した。

8月20日、ソウル国会議事堂で開かれた故コ・ユミン遺族の記者会見。左から故人の弟、パク・ジフン弁護士、故人の母親、パク・チョン議員、ソン・ヨンギル議員

元所属チーム側の主張は?

現代建設ヒルステート側は記者会見の直後、争点となる部分を一つひとつ解明した。

現代建設ヒルステート側は「チーム独自の調査の結果、練習や試合中に監督やコーチが故人に対して社会的な物議を引き起こすほどの行為をしたということはまったく確認されなかった」と主張し、コ・ユミンが最近2シーズンの間、55試合に出場した記録を例に挙げた。

任意脱退の経緯については、「シーズン中だった2019年2月29日、何の意思表明もなしに故人がチームを離脱した。本人に確認した結果、悪質なコメントによって心身が疲れ、チームを離れることにしたとの意思を表明した」と釈明。相互合意の下に3月30日付で契約を中断したと説明した。

以降は手順に従って、韓国プロバレーボール連盟と選手離脱について協議し、選手本人と直接連絡を取って契約の継続が難しいということを確認。その後、FA手続き終了後である5月1日に任意脱退を公示したと伝えた。

現代建設ヒルステート側は任意脱退の公示後、6月中旬に故人に会い、今後の進路についての話を交わし、バレーボールではなく別の道を行くという意思を改めて確認したと伝えた。

いずれにしても両者の主張は大きく異なる。どちらが真実なのか、関心が高まっている。

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