韓国政府が、試合中に社会的距離が守られない事態を引き起こしたプロ野球球団に対し強く警告した。
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7月30日、中央事故収拾本部のソン・ヨンレ戦略企画班長は定例バックブリーフィングで「社稷(サジク)球場で、社会的距離の確保が守られずに多数が集まる不適切な状況が発生した」と述べた。
去る5月5日に無観客でシーズンを開幕した韓国プロ野球は、7月26日に有観客試合を解禁。収容人数の10%規模で観客を迎え入れていた。ところが、解禁からわずか2日で問題が発生してしまった。
ロッテ・ジャイアンツ対NCダイノスが行われた28日、試合会場であるロッテの本拠地の社稷球場は、全座席2万4500席の10%にあたる2450席が開放され、千数人の観客が入場していた。
しかし、ホームチームのロッテが3塁側や内野一般席のチケット販売を行わなかったことで、試合当日は1塁側応援席や中央席に観客が集中。中継放送でも、観客が間隔を詰めて応援する様子が捉えられていた。
ソン・ヨンレ班長は「野球やサッカーなど、プロスポーツの観客入場を段階的に拡大していく予定だったが、早期に不適切なことが起きてしまった」とし、「文化体育観光部からも韓国野球委員会(KBO)に強く警告する予定であり、中央災難対策本部からも強く警告する」と伝えた。
また、「文体部側で再発防止対策が立てられることになるが、今後またこうしたことが発生すれば、収容人数拡大はもちろん、既存の10%までも問題となり得る」とし、「適切な距離の確保が守られた状態で観客入場がなされるよう、今一度注意を促す」と述べた。
現在、ロッテは社稷球場のオープン区域を全範囲に拡大し、座席間隔も前後左右1席ずつから3席ずつにすることを決めている。
試合進行要員についても、従来の100人から120人に増やした状態だ。
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