新型コロナの影響で世界中の女子ゴルフツアーが正常に開催できずにいる。
それでも日本ではWOWOWが「女子ゴルフ黄金世代×WOWOW スペシャルマッチ2020」を開催するなど、ゴルフ熱を盛り上げようとさまざまな工夫がなされているが、日本に先駆けて女子ツアーを再開させた韓国でも、とある“スペシャルマッチ”が開催されることが決まり、出場選手が7月17日に発表された。
イ・ボミやキム・ヌル、申ジエ、ペ・ソンウといった日本ファンにもお馴染みの選手も出場することも決まったのだ。
【写真】イ・ボミ、キム・ハヌル…韓国美女ゴルファー「神セブン」
そのスペシャルマッチとは、韓国で“ゴルフ女帝”と呼ばれるパク・インビがホストとして参加する「オレンジライフ・チャンピオンズトロフィー朴仁妃インビテーショナル」だ。
「チャンピオンズトロフィー」は2015年から毎年11月末に行われ、米国女子ツアー(LPGA)と韓国女子ツアー(KLPGA)のトップランカーが参加してきた。マッチプレー方式で、LPGAチーム対KLPGAチームによるチーム対抗戦だ。
毎年、世界中のどの大会よりも豪華メンバーが揃うともいわれるが、今年は過去、同大会に出場したことがない日本女子ツアー(JLPGA)に参戦中の韓国女子ゴルファーも参加することになった。つまり初めて、LPGA/JLPGAチーム(13人)対KLPGAチーム(13人)の対戦となる。
大会が行われるのは8月7~9日、賞金総額は12億ウォン(約1億2000万円、優勝チームに7億ウォン)だ。
何よりも7月17日に発表された出場選手が、とにかく豪華だ。まず日米混合チームといえる「LPGA/JLPGAチーム」を見てみよう。
ホストのパク・インビをはじめ、チ・ウンヒ、イ・ジョンウン6、キム・ヒョージュ、ユ・ソヨン、ホ・ミジョン、イ・ミヒャン、チェ・ナヨンと、米国女子ツアーのそうそうたるメンバーが並ぶ。そこに日本女子ツアーからイ・ボミ、キム・ハヌル、申ジエ、ペ・ソンウ、イ・ミニョンが合流した。
今季、アメリカと日本は女子ツアーが正常に開かれていないため、世界ランキングに基づいて米国女子ツアーで活躍中の選手7人、日本女子ツアーで活躍中の選手3人を優先的に選抜し、推薦選手として3人を招待したという。
韓国女子ツアーの選手たちで構成される「KLPGAチーム」も負けていない。
まず「KLPGAチャンピオンシップ」と「ISドンソ釜山(プサン)オープン」を制した“若き新女王”パク・ヒョンギョンがいる。
同じく“ミレニアム世代”イム・ヒジョンはもちろん、イ・ソヨン、イ・ダヨン、キム・ジヨン2、パク・ミンジ、イ・ソミ、ユ・ヘラン、チェ・ヘジン、チェ・イェリム、キム・ジヒョン、キム・アリムが入った。韓国女子ツアーの選手たちは今季賞金ランキングに基づいて10人を選抜し、推薦選手として3人を招待した。
「チャンピオンズトロフィー」という大会名が示す通り、出場選手たちが手にした優勝トロフィーの数は計200を超える。特にパク・インビが20勝、イ・ボミが日本だけで21勝、申ジエが日米韓で54勝と目立つ。
まさに時代を風靡したスター選手が全員集合するといっても過言ではないだろう。
2015年から行われてきた「チャンピオンズトロフィー」の通算対戦成績は、3勝2敗で海外チームがリードしている。ただ2019年は韓国チームが15対9で快勝しており、まさに互角の内容だ。勝敗の行方は「海外チームは日本女子ツアーで活躍するベテラン選手たちの合流がポイント」(『スポーツソウル』)となりそうだ。
大会ホストであるパク・インビは、「困難な時期に大会日程の変更とスポンサードを決めてくれた皆さんに感謝します。またシーズン中にもかかわらず、快く参加してくれた選手たちにもありがとうと伝えたい。難しいなかで行われる競技だけに、多くの楽しみを与えられるように意気投合し、最善を尽くしたい」といつも以上に意欲を示している。
日本女子ツアーの選手の出場が決まり、ますます見応えのある勝負が期待される「チャンピオンズトロフィー」。日本女子ツアーにもどんな影響を与えるか、注目したい。
(文=慎 武宏)
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