韓国女子ゴルフ界で今、最も勢いのある若手が「将来的には日本ツアーに挑戦したい」と公言した。
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7月13日、韓国女子ツアーの国内第8戦目となる「ISドンソ釜山(プサン)オープン」が幕を閉じた。初日は大雨と落雷で中止となり、予備日として用意してあった7月13日を使っての3ラウンド制となったが、日程変更と悪コンデションが響いたのかイ・ボミは予選落ち。
13日の最終日も暴雨により中止となり、大会2日目を終えた時点で13アンダー首位タイに並んでいたイム・ヒジョンとパク・ヒョンギョンが2人だけのプレーオフを行って優勝を決めたのだが、その優勝者会見でこんな言葉が飛び出したのだ。
「海外に進む計画があるとれば、25歳ぐらいのときにJLPGA(日本女子ツアー)に挑戦してみたい」
発言の主は優勝したパク・ヒョンギョン。2000年1月7日生まれの20歳だ。
韓国では2019年、日本女子ゴルフの“黄金世代”よりもさらに若いチョ・アヨン、イ・スンヨン、イム・フィジョンら2000年生まれの選手たちが相次いでツアー優勝し、彼女らを“ミレニアム世代”と呼んで話題になったが、パク・ヒョンギョンもその“ミレニアム世代”に数えられる1人である。
しかも今季は、実力と人気でほかの“ミレニアム世代”たちよりも抜きんでている。
昨季は1度も優勝がなかったが、今季は国内メジャー大会の「KLPGAチャンピオンシップ」を制覇。同大会は新型コロナ禍の中で世界に先駆けてスタートした女子ゴルフ公式戦として大きな注目を集めたが、韓国では彼女が着用したゴルフウェア・メーカーに問い合わせが殺到。彼女のインスタ発信は日本のメディアでも「笑顔がキュートな韓国の“若き新女王”」(『THE DIGEST』)と紹介されたほどで、フォロワーも急増中だ。
そんな人気者が日本挑戦を宣言したというので韓国女子プロゴルフ協会(KLPGA)から会見全文を取り寄せて確認してみたが、たしかに言っている。
「目標とするシーズン3勝を達成したあとの海外ツアー進出計画は?」という質問に対して、パク・ヒョンギョンは言っているのだ。
「もし3勝を勝ち取っても、まだ進出する計画はありません。ただ海外に進む計画があるとすれば、25歳ぐらいにJLPGA(日本女子ツアー)に挑戦してみたい」
父親は、1997年から2002年まで韓国男子ツアーでプレーしたプロゴルファーのパク・セス氏。パク・セス氏は引退後、室内ゴルフ練習場を運営するようになったこともあって、娘のパク・ヒョンギョンは幼稚園の頃からクラブを遊び道具にしていたらしい。小学2年生の頃には本格的にゴルフを始めたという。
そして2014年から2017年には韓国の国家代表に選出。韓国ゴルフ協会は毎年冬に、代表常備軍(代表候補)と代表選手を済州島(チェジュド)に集めて強化合宿を行っており、筆者も立ち合い取材をしたことがあるが、そのときまだ中学生だったのがパク・ヒョンギョンだった。
あどけなさが残っていた中学生が今ではツアープロになり、まだシーズン途中ではあるが賞金ランキング1位(4億5075万7500ウォン=約4500万円)にあるという事実に、時の流れの早さを感じずにはいられない。キャディを務める父のパク・セス氏も娘の成長に感慨ひとしおのはずだ。
ただ、娘は父にも容赦ないのだから面白い。
「この前の大会(メッコル竜平リゾートオープンwithSBS Golf)では父と意見が異なって些細な言い争いもしたんです。けれど、今回の大会では友人のように呼吸もぴったりで、良い成績を出すことができました。父と仲が良いときは成績が良かったと思います。今日は優勝したので、しばらくはキャディの役割をお願いしたい」
茶目っ気たっぷりにこんなエピソードを明かすあたりは、今どきの20歳か。今や韓国“ミレニアム世代”の代表格にもなりつつあるだけに、将来的にとはいえ日本挑戦を口にしたパク・ヒョンギョンの今後の動向には注目せずにはいられないだろう。
「引退するまでケガや故障なくツアーを走り続けることが目標です。もちろん世界ランキングの上位にも進出したいし、JLPGAツアー経験にも欲が出ますが、韓国の誰もがパク・ヒョンギョンという名前を知っているというようになることが、究極の目標巣ですね」
韓国女子ゴルフ・ミレニアム世代のパク・ヒョンギョン。ゴルフ・ファンならこの名前を覚えておいたほうが良さそうだ。
(文=慎 武宏)
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