ジョゼ・モウリーニョ監督の成功神話は終わったのだろうか。なかなか巻き返しの兆しが見えない。
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2019-2020シーズンのプレミアリーグ、第34節まで戦ったトッテナムは10位にとどまっている。
現時点の勝ち点は49で、来シーズンのUEFAヨーロッパリーグ出場圏内である5位マンチェスター・ユナイテッド(勝ち点58)とは勝ち点差が9。残り4試合で順位を覆すことはあまりに難しい。
マンUは再開以降無敗(5勝1分)と勢いが良く、トッテナムの来季EL出場の望みが薄まっていくばかりだ。
モウリーニョ監督はトッテナムに就任後、チームに思うような勢いをもたらせずにいる。
昨年11月時点でリーグ14位に沈んでいたトッテナムは、マウリシオ・ポチェッティーノ前監督を解任してモウリーニョ監督を招へいした。
だが、モウリーニョ監督下でもチームは低調なパフォーマンスだ。リーグでは中位にとどまり、UEFAチャンピオンズリーグはベスト16でライプツィヒに完敗。FAカップやリーグカップなど、ほかの大会でも期待を裏切る結果が続いた。
ただ結果だけが問題なわけではない。
トッテナムは、ポチェッティーノ監督時代までダイナミックで軽快なサッカーを披露していた。ハリー・ケインを中心に、ソン・フンミンやデレ・アリ、クリスティアン・エリクセンなど若い選手が躍動した。
一方、モウリーニョ監督はトッテナムのスタイルを守備に重点を置いた単純で素早いカウンターサッカーに切り替えた。にもかかわらず、今の今までたいした結果を出せずにいる。
クラブとしては、モウリーニョ監督を呼んだ“甲斐”を感じられずにいるはずだ。
モウリーニョ監督は欧州を代表する名将に数えられる。UEFAチャンピオンズリーグで2度優勝し、ポルトガル(ポルト)、イングランド(チェルシー)、イタリア(インテル)、スペイン(レアル・マドリード)とすべてでリーグ優勝を経験した。
また、以前マンUを率いたときも、リーグカップとヨーロッパリーグを制しプライドを守った。
だが、トッテナムでの初めてのシーズンは“失敗”といっていいほどに成績が悪い。終盤戦で劇的などんでん返しが起きない限り、モウリーニョ監督のトッテナム1年目のシーズンは苦いものとしてサッカーファンの記憶に残るだろう。
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