新型コロナウイルスの影響で開幕が延期されていた「JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦」が7月4日に開幕した。前期リーグは新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、全試合茨城県にて無観客で行われる。
7月4日、RKUフットボールフィールドにて2部リーグ2試合が行われ、5日には1部リーグが開幕し、龍ケ崎市の3会場で5試合が行われた。
まず2部リーグの拓殖大学と神奈川大学の試合では、拓殖大学が9ゴールの大量得点で、2部に参入した神奈川大学を圧倒した。昨年2部に降格した流通経済大学はホームで東京国際大学を迎え撃ち、3-2の接戦をものにして幸先の良いスタートを切った。
1部リーグの早稲田大学と法政大学の試合では、早稲田の梁賢柱が2ゴールの活躍を見せ、2-1の逆転勝利に貢献した。
梁賢柱の2得点は準備期間の成長によるもの。「徹底的にこぼれ球を狙う」と練習から意識していた梁賢柱は、コーナーキックのこぼれ球に体を当てての同点ゴールを記録すると、「練習から狙っていた」という右サイドの柴田徹からのロングボールに抜け出して逆転ゴールまで決めた。
梁賢柱は試合後、「早稲田OBで名古屋グランパスの相馬勇紀君とは同部屋で、常に結果を残せと言われていた。結果を残さないと上の世界では通用しないので、良かった」と述べた。
早稲田大学の外池大亮監督は「2カ月間、ピッチ上の活動がなかったなかで、オンラインでグループ・ティスカッションを行った。4年生を中心に全選手が積極的に取り組んで、今まで能力だけでやっていた選手たちが、もう一歩先の強さやたくましさを身につけた」と準備期間を振り返った。
この日、2得点の梁賢柱については「彼もオン・ザ・ピッチが中心の選手だったが、この2カ月間で状況を分析したり、駆け引きだったり、さまざまな選択肢を持てるようになった。(見た目も)いい感じで坊主にもなった。見え方というか、自分自身を俯瞰して鼓舞したり、空気を作ったりするところまで意識を持ち、人とつながるようになった。(得点も)しっかりと準備してきたからこそだと思う。そういった“つながり”も今日は証明できた」と評した。
第1節の試合結果は以下の通り。
【1部リーグ】
明治大学 1-0 駒澤大学
桐蔭横浜大学 1-0 国士舘大学
法政大学 1-2 早稲田大学
立正大学 2-3 慶應義塾大学
中央大学 2-4 専修大学
【2部リーグ】
拓殖大学 9-1 神奈川大学
流通経済大学 3-2 東京国際大学
(文=玉 昌浩)
前へ
次へ