釜山アイパークのサイドバックを務めるキム・ムンファン(24)は、去る6月21日の第8節仁川ユナイテッドFC戦で強烈なロングシュートを突き刺し、チームにシーズン初勝利をもたらした。
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それまでの7試合は4分3敗と勝ちに恵まれなかった釜山だったが、キム・ムンファンの痛快な一撃で復調の兆しを見せた。
本紙『スポーツソウル』との電話インタビューに応じたキム・ムンファンは、ゴールの場面を次のように振り返る。
「これまでサッカーをしてきてあのようなゴールは初めて決めた。足の甲にとてもよく当たったが、最初は何も感じなかった。蹴った瞬間“入った”と思わず言葉が漏れた。そのゴールが決勝弾になって、チームが勝てて良かった」
キム・ムンファンが1部でゴールを決めたのは今回が初。彼は釜山が2部にいた2017シーズンにデビューすると、その年は4ゴール1アシスト、翌年には3ゴールアシストを記録した。
しかし、昨シーズンは得点を一度も挙げられなかった。だからこそ、彼自身にとっても今回のゴールには大きな意味があった。「チームメイトも知っていたからかたくさん祝ってくれた。ロムロは来るやいなや“ムンファンありがとう、アシストサンキュー”って言ったよ」とキム・ムンファンは笑う。
キム・ムンファンは仁川戦の前節の大邱FC戦でも最高の活躍を見せていた。右サイドから大邱の守備陣を揺さぶり、決定的なクロスも数回上げた。確実にコンディションが上がっていた様子だった。
大邱戦前、キム・ムンファンはチョ・ドクチェ監督と面談をしたという。「光州FC戦で不調だったからか、監督に呼ばれた。“何か言いたいことがあるのか”と聞かれたので、心中の考えを吐露した」と話すと、次のように明かした。
「“個人的に負担も大きくストレスもある”、“監督が注文するプレーをしようとすると混乱してしまう部分がある”と苦痛を打ち明けた」
「監督はしっかり聞いてくれて、“自分が自信のあるプレーをしてみよう”とおっしゃってくれた。そして、“韓国代表選手らしくチームの大黒柱になってほしい”とも話してくれた。その話を聞いて刺激を受け、気が引き締まった。個人的に感謝すべき時間だった。チームがより良い方向に向かうよう、自分も監督の力になりたい」
盛り返しのきっかけを作ったキム・ムンファンは、副キャプテンの役割も本格的にこなしていくつもりだ。若手選手のリーダー格である彼は、自身の考えをこう語る。
「これからはグループを分けて食事をしようと思っている。そうすればもっと気楽に話ができるはずだ。(イ・)ドンジュンや(キム・)ジンギュは能力がある。期待よりもその実力を示せなくて負担も感じていると思うが、焦らず少しずつやってくれたら良い」
「隣で会話もよくしている。出場できない選手たちも応援しようと思う。(クォン・)ヒョクキュのように優れた能力を持つ選手も多い。若手がもっと成長できるよう、自分が少しでも手伝いたい」
シーズン初の勝ち点3獲得に成功した釜山は反撃に乗り出す。念願の勝利の後は上昇するだけだ。
「チームの雰囲気が良くなった。勝利できずお互いに顔色をうかがって敏感になっていた部分もあったが、今は練習中の空気も変わった。チーム全体で持ちこたえる力、追いつく力をつけて、さらに高い順位を目指したい。自分もゴールやアシストに欲を出し、チームに貢献したい。個人の考えではなく、チームのための気持ちですべての選手が力を合わせれば、大きな力になるはずだ」
キム・ムンファンのゴールシーンは韓国代表率いるパウロ・ベント監督もその場で見守っていた。代表招集に向けて、新たな魅力をアピールできたはずだ。
「代表チームに行きたい気持ちが大きい。行ってから練習もしたいし、試合もしたい。いつ集まるかわからないから、もっとしっかり準備しなければならない」と話す。
「自身のまた新たな能力を披露できたようでうれしい。より発展していく選手になりたい」と意気込みを語った。
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