すでに球場は準備が完了した。あとは韓国政府の指針の変化だけを首を長くして待っている。許可さえ出れば、来る6月30日から韓国プロ野球KBOリーグのすべての球場が、一斉に観客入場を解禁する。
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重大な岐路に立っている。首都圏のA球団関係者は6月24日、「すべての球団が今週末、新しい指針が伝達されることを期待している。週末に文化体育観光部と中央安全対策本部、疾病管理本部が球場、公共施設の解除について議論することを知っている。良いニュースがあることを願う」と述べた。
韓国各地の球場は現在、新型コロナウイルスによって立入禁止の公共施設となっている。政府機関が球場を例外と定めてこそ、観客の入場が可能だ。
A球団関係者は「観客入場の準備はすでに完了した。明日にでも入場することができる」とし、「全体の25%ほどの観客を入場させる計画を立てた。ソーシャルディスタンスを保ちながら応援席に座れるように、前売り券のシステムも構築した。観客の身元を確認できるよう、すべての座席はオンラインで前売りされる」と説明した。
地方のB球団も準備を完了している。B球団関係者は「観客入場時、人々が密集する出入口と球場内のトイレ、売店などに十分なスペースを確保した。床にステッカーを貼り付け、安全確保のための人材配置を準備した」とし、「すべての観客がソーシャルディスタンスを保ちながら入場し、球場で互いに接触しないようにガイドラインを設定した。入場時の発熱チェック、マスクの着用検査も当然実施する。ファンの方々が安全に野球を楽しむことができるよう万全の準備を終えた状況」と述べた。
選手団と観客の接触も完全に遮断される。動線から明確に区分して警護人員を配置し、選手たちは入場時に外部接触することないように動く。
B球団関係者は「動線の確保は4月のオープン戦期間から施行している。もしもの感染リスクは完全に遮断された状況」とし、「選手団の出入り口と駐車場を制限した。選手と観客の両者が感染リスクを最小化した状態で、試合が行われることになる」と力を込めた。
韓国野球委員会(KBO)も前売り開始と同時に発表する安全マニュアルを作成した状態だ。3月末から新型コロナタスクフォース(TF)を構成し、毎週マニュアルを更新している。
KBO関係者は、「球場のオープンに先立って観客にマニュアルを伝えることが重要だ。安全マニュアルを先に伝え、入場を進行する計画」とし、「観客から感染者が報告された場合の対策も立てた。すぐに調査官が球場に派遣され、濃厚接触者の分離作業に入る。必要に応じては球場を2日間、閉鎖することもできる」とした。
球場が閉鎖された場合、シーズン進行に支障が生じる。火曜日、水曜日、木曜日の平日3連戦のうち、火曜日に閉鎖が決定すると、翌日からの2試合は取り消されて球団は強制休息をとる。ただでさえ緊迫したスケジュールが混乱するだけでなく、球団間の公平性の問題も生じる可能性がある。
それでも球団側は、観客の入場に期待している。
C球団団長は「劇場とウォーターパークは、観客入場を解禁した。球場も駄目な理由はないと思う。球場が感染リスクの低い屋外空間であることも、政府関連機関が考慮してくれることを望む」とし、「10球団すべてがひとまず観客を受け入れ、今後必要な部分がある場合は積極的に補完することで意見を集めた。入場収入がなく、このままでは現場と選手団に良くない影響を与える可能性がある」と、切実な思いを表わした。
当初KBOと各球団は5月末から順次、観客入場を進行する計画だった。シーズン開幕当時、新型コロナの新規感染者数が一桁台で推移していたため、すぐに観客入場が解禁されると見ていた。
しかし2カ月間で状況が大きく変化した。新型コロナの終息を期待するのではなく、被害を最小化したまま経済活動を継続する“ポスト・コロナ時代”へと突入した。KBOと各球団も徹底した防疫のなかで、空っぽのスタンドが少しずつ埋められることを期待している。
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