女子バレー韓国代表の“女帝”がVリーグ復帰記者会見「オリンピックへの気持ちが…」

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韓国Vリーグの興国生命スパイダースに11年ぶりに帰ってきた“韓国バレーの女帝”キム・ヨンギョンが、復帰の感想を明らかにした。

キム・ヨンギョンは6月10日午後、ソウルで開かれた復帰記者会見に出席し、“古巣”に戻ってきた感想を話した。

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キム・ヨンギョンは2009年に日本のJTマーヴェラスに移籍しながら、海外生活を始めた。日本で2年間プレーし、2011~2017年はトルコで、2017~2018年は中国で活躍した。2018年にはトルコに戻り、エジザージュバシュでプレーしたが、今年5月に契約を終了した。

明るい笑顔で記者会見に登場したキム・ヨンギョンは、「11年ぶりに復帰して、ファンに会えると思うと胸が躍る。多くの声援と応援をお願いする」とし、「海外の状況も良くない。いつリーグが再開するか疑問があった。最高のコンディションでオリンピックを準備したい気持ちも大きかった。良い競技力をキープするために復帰したいと思った」と復帰の背景を明かした。

キム・ヨイル団長からユニホームを受け取るキム・ヨンギョン

以下、キム・ヨンギョンとの一問一答。

―復帰の感想は?

多くの方が歓迎してくれて、ありがたい。もう興国生命スパイダースのキム・ヨンギョンとしての挨拶になる。11年ぶりに復帰して、ファンに会えると思うと胸が躍る。多くの声援と応援をお願いしたい。良い姿を見せなければというプレッシャーもあるが、応援には優勝で応えたい。

―復帰を決心した決定的なきっかけは?

たくさん悩んだ。心配もした。最大の理由の1つは、新型コロナウイルスが原因で韓国代表のトレーニングもできない状況があった。海外の状況も良くない。いつリーグが再開するか疑問があった。最高のコンディションでオリンピックを準備したい気持ちも大きかった。良い競技力をキープするために復帰したいと思った。

―年俸削減を受け入れる覚悟はどうやってしたのか。

サラリーキャップ(1チーム当たりの年俸合計上限制)のことを心配した。それでも私が最も重要だと考えたのは、競技力だった。その部分を先に考えると、金銭的なことは二の次と考えるようになった。大きな問題にはならなかった。

チョ・ビョンイク球団オーナー(左)とキム・ミヒ監督(右)に祝福されるキム・ヨンギョン(中央)

―世界最高額の年俸というタイトルもあったが、惜しいという思いはないか。

大丈夫かと将来のことを考えたりもした。それでもバレーボール選手として一番大きく考えたのは、オリンピックのメダルだった。今もそうだ。耐えなければならないと考えた。

今になっても世界のエージェントやチームは、(今回決まった)年俸(3億5000万ウォン=約3500万円)を見て驚いているようだった。それでも私はオリンピックに最高のコンディションで出場して、目標を達成したい。

―この11年間、韓国Vリーグにも変化があったが、目についた部分は?

私がプレーしていた頃は、多くの関心のなかでバレーボールができなかった。そういった人気の部分がとても良くなった。サラリーキャップも良くなっている。バレーボールに対する認識が変わって、リーグの活性化も起きているようだ。

―復帰したことで、興国生命スパイダースが絶対的な“1強”になるとの声もある。全勝優勝といった話も出ているが。

こういうことはあまり言いたくないが、1セットも落とさないなどという声は話にならない。スポーツはそんなに容易ではない。決して簡単ではないと思う。優勝を目指してチームも準備するが、“1セットも落とさず優勝”という言葉には慎重にならざるを得ない。実際にやってみなければわからないと思う。

―キム・スジ(IBK企業銀行アルトス)、ヤン・ヒョジン(現代建設ヒルエステート)など、仲の良い選手に敵として会うことになるが、どんな気持ちか。またチームの後輩たちとは言葉を交わしたか。

キム・スジやヤン・ヒョジンは、かなり歓迎して喜んでいる。とても親しい。友人が韓国に来たことを好んでいるようだ。一方では対戦相手として会うので、嫌がっている部分もある。まだ興国生命の選手たちとは会えていない。特別に交わした言葉もない。

―コンディションはどうか。30代半ばに向かっていくが、体力的にはどう準備するのか。

まだ30代序盤だ。満32歳なので。コンディションは大丈夫。オフシーズンはゆっくり休み、治療も受けた。ウエイトトレーニングもしている。復帰したら筋肉量も増やして、選手たちと呼吸も合わせなければならない。試合で良い姿をお見せする。

―7月1日が契約開始日だが、いつチームに合流する予定なのか。

いつ復帰するかは、監督と相談して決めようと考えている。

―テレビなどの出演は、どうやって続けていくのか。

テレビ出演はオフシーズンだったので、バレーボールの活性化のために一生懸命にやった。トレーニングに支障のない範囲でやろうと思っている。シーズンが近づけば、試合にだけ集中する考えだ。

―YouTubeチャンネルは続ける?

それはしなければならない。私はチャンネル登録者数40万人のユーチューバーだ。ファンのために頑張らなければならないようだ。

―年俸を譲歩する過程で、後輩たちへの特別な思いがあったのか。

実際に私が興国生命と話したのは、後輩たちに被害がないようにということだった。被害を与えることなく入り、競技力を維持してオリンピックを準備しなければならないと考えた。サラリーキャップの問題があるため、私が甘受すればいいと考えた。両親も快く同意してくれた。大きな問題なく決定した。

―契約期間が1年だ。どんな意味と見ればいいのか。

今回の決定をしながら、来年を考える暇がなかった。ひとまず今年を頑張って、オリンピックをしっかり準備しなければならないと考えた。来年に対する考えはあまりない。疑問が多いと思うが、その部分は次に考えようと思う。ひとまず今年、最善を尽くす。

―東京五輪の延期が決まり、どんな心境だったのか。

オリンピック延期が決まり、苦々しい気持ちはあった。それでも安全、健康が一番重要だ。私がどうにかできることではないので、受け止めた。2021年に開催されることで、過程に余裕も生じた。さらにしっかりと準備することができ、良い点もある。

―過去、興国生命で新人選手賞、MVPなどを独占した。タイトルへの意欲はあるか。

欲は少しもない。もらえるものは、みんなもらった。大抵のものはもらったことがあるので、欲はない。チームの優勝が一番重要だ。

―2020-2021シーズンのMVPを予想すると?

記者の方々に投票権があると知っている。よろしくお願い申し上げる。

―オリンピックでは強豪と戦う困難なスケジュールが予想される。所属チームに(韓国代表の)イ・ジェヨン、イ・ダヨンがいるが?

オリンピックの話をたくさんしたが、オリンピックは次の年にある。ひとまずチームが今季優勝するために準備する。呼吸を合わせるという面ではメリットがありそうだ。

―興国生命の1強という話が出ているが、気になるチームや選手は?

私も韓国復帰を決心しながら、チームの戦力を調べてみた。すべてのチームがかなり強い。特に大幅に強化されたチームがある。IBK企業銀行は、補強もうまくいき、変化もある。現代建設はもともと強い。KGC人参公社、韓国道路公社、GSカルテックスもいい。おもしろいシーズンになりそうだ。私たちは強いほど、他のチームも懸命に実力を上げようと努力する。全体的にレベルが上がっていってほしい。

―韓国は休むために行く場所ではなく、住む場所になった。

買い物をするとき、目に入ってくることが多い。荷物が多くなっている。以前は短期間しかいないから買わなかったものも、買うようになった。家具も増えてきている。人が住んでいるような雰囲気が出てきた。その点が変わったようだ。

余裕もたくさんできた。たまに来るとやるべきことが多くて忙しく動き回ったが、今はずっといるのだから家族も喜んでいる。楽な気持ちでプレーすることができそうだ。

―11年間、海外生活しながら感じた点は?

とても長かったと思う。今考えれば昨日のことのようだが、11年も過ぎた。いろんな国でプレーして、学んだことが多い。そのなかで最大のものは、プロ精神だ。責任感、コンディション管理についてもたくさん学んだ。システムや戦術的な部分も学んだ。私にとって11年という歳月は、多くのことを学んだ時間だった。

―いつか指導者になるという計画もあるのか。

指導者になるという考えも少しある。テレビ関係の考えもしている。行政にも興味がある。ただ具体的に決定したものはない。

―バレーファンに言いたいことは?

興国生命ファンには今後、良い姿をお見せして、良い成績で応えたい。頑張る。他のチームのファンにも、自分がプレーする姿を楽しんでほしい。いいプレーを見せれば、それも楽しみのひとつになると思う。他チームのファンも、興国生命のファンにしたい。

―自主隔離も終わり、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に“おかげでチャレンジ”(新型コロナ克服のために奮闘する医療陣に感謝の気持ちを表すキャンペーン)で指名されたりもした。

隔離中は、とても心が重かった。2週間も自宅だけにいるのだから、大変だった。大掃除をしながら1週間はすぐに過ぎた。でも残りの1週間は、時間がなかなか過ぎなかった。ドラマや映画を見て時間を過ごした。今の時期には、必要だと思う。当然守らなければならない。

大統領に指名を受けて、とても光栄だった。私が指名を受けてもいいのかという思いもした。自分も参加し、“おかげでチャレンジ”を通じて多くの方々に感謝の気持ちを伝えられて良かった。

「尊敬」を意味する手話で新型コロナと闘う医療関係者に感謝を伝えた

―(興国生命スパイダースの)ピンクのユニホームを着た感想は?

よく似合うようだ。とても心が躍る。今すぐにでもコートに入って試合をしたいと思うほどだ。

―チームでは先輩として、どんな姿を見せたいか。

チームの主将はキム・ミヨンだ。キム・ミヨンによく従う先輩オンニ(お姉さんという意味の韓国語)がいい。しっかりと調和していかなければならないようだ。

―初めての給料で両親に下着を買ったという話があったが、今回はどんな贈り物をする?

7月に初めて給料を受け取る。まだもらっていない。両親に何かを渡すのではなく、自分自身に大きな贈り物をしたい。考えている途中だが、高価なバッグを購入しようと思う。

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