11年ぶりに韓国プロバレーに戻ってくる“女帝”キム・ヨンギョンによって、Vリーグが超緊張状態に入った。
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ただでさえ優勝候補の筆頭だった興国生命スパイダースが、キム・ヨンギョンの加入によってリーグを圧倒するとの予想が出ている。
興国生命スパイダースはキム・ヨンギョンを獲得し、圧倒的なパワーを構築することになった。文字通り、「夢のラインナップ」だ。
興国生命はすでにVリーグ最高のレフトであるイ・ジェヨンをFAで獲得し、韓国最高のセッターの評価を受けるイ・ダヨンまで迎え入れ、戦力を大幅にアップさせた。そこに昨シーズン、安定した活躍を見せたライトのルシア・フレスコ(アルゼンチン)を再指名し、センターラインにはベテランのキム・セヨン、韓国代表の若手イ・ジュアもいる。
これだけでも十分に強力だが、さらにキム・ヨンギョンがレフトに加勢し、韓国代表以上の破壊力を備えるようになった。リーグ優勝の“大本命”という表現だけでは、現在の興国生命のレベルを説明できないほどだ。
興国生命スパイダースは昨シーズン、イ・ジェヨンの負傷やルシア・フレスコの代表選出などいくつかのアクシデントもあり、リーグ3位にとどまった。現代建設ヒルエステートやGSカルテックス・ソウルKIXXとの対戦で押された。2018-2019シーズンの完全優勝を果たした勢いを維持できなかった。
それが今季、キム・ヨンギョンまで合流し、Vリーグ歴代最高のチームになる土台が作られた。
すでにVリーグ関係者の間では、興国生命の圧倒的な勝利を予想している。2012-2013シーズンにIBK企業銀行アルトスが達成した女子リーグ最多勝ち点(25勝5敗、勝ち点73)優勝の記録が、8年ぶりに更新されるとの話も出ている。
他のチームからは、心配の声が上がっている。複数のVリーグ女子の監督が「明々白々な試合が多くなりそうだ」と危惧した。
キム・ヨンギョンの復帰がVリーグの興行面における起爆剤になるというポジティブな要素を知らない人はいない。Vリーグでほぼ唯一といっていい大衆性を備えたスター選手であるキム・ヨンギョンが復帰することで、次シーズンのVリーグは前例のない注目を集めることになると期待されている。韓国バレーボールの発展にもつながる可能性が高い。
だが問題は成績だ。興国生命スパイダースと競争しなければならないチームは、成績の心配をせざるを得ない。結果に責任が伴う監督の立場としては、当然危惧が先に立つ状況だ。
キム・ヨンギョンの復帰自体を歓迎していないのではなく、すでに優勝候補だった興国生命の戦力がリーグ全体のバランスを大きく崩す可能性を危惧しているわけだ。
プロの世界では強いチームが勝つのが当然の原理だが、Vリーグはサラリーキャップ(1チーム当たりの年俸合計上限制)を導入し、各チーム間の戦力差を一定にする特殊性があるリーグだ。サッカーKリーグの全北現代のように、果敢な投資でリーグを支配することができる構造ではない。
サラリーキャップなしで自由に競争するシステムであればともかく、現在の上限のあるシステムでは、興国生命スパイダース以外のチームはため息をつくしかない。
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