女子バレー韓国代表キャプテンのキム・ヨンギョン(32)の“気前の良い決断”に、加入先の興国生命ピンクスパイダーズも異なる方式での補償を考慮している。
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広告出演での形式になる見通しだが、合法的な枠組みの中で実行できる方法を模索している。
キム・ヨンギョンは去る6月6日、興国生命との契約を通じて11年ぶりの母国復帰を決めた。
当初、興国生命のサラリーキャップ限度の23億ウォン(日本円=約2億3000万円)以内で、6億5000万ウォン(約6500万円)と言われる彼女の年俸を負担するのは困難とみられていた。
球団は4月にも、FA資格を取得したイ・ジェヨン(6億ウォン)、イ・ダヨン(4億ウォン)の双子姉妹と計10億ウォン(約1億円)で契約を結んでいた。そこにキム・ヨンギョンの高額な年俸も受け入れれば、他の選手との年俸交渉にも支障をきたす恐れがあったのだ。
だが、キム・ヨンギョンは契約期間1年の年俸3億5000万ウォン(約3500万円)という条件を快く受け入れた。海外では20億ウォン(約2億円)台の年俸を受け取っていたと伝えられていたが、約80%以上もの減俸に応じ、国内復帰を選択した。
彼女は自身のせいで従来のメンバーに被害が及ぶことを望んでいなかったという。
興国生命の関係者は「キム・ヨンギョンは年俸の心配をしていなかった。(国内の選手に被害が無ければ)年俸が削られても良いという立場だった」とし、「外部からの視線よりも年俸にあまり気を遣わなかった」と説明する。
キム・ヨンギョンが大幅な減俸を受け入れてくれたおかげで、興国生命はサラリーキャップにより一層余裕を持った既存選手との年俸交渉が可能となった。
キム・ヨンギョンがこのような決断をした背景には、新型コロナウイルス感染症による非常事態が関連している。
来年に延期された2020年東京五輪でメダル獲得を目標にしていたキム・ヨンギョンは、本大会までパフォーマンスを維持できるチームを必要としていた。
彼女がかつてプレーしたトルコや中国などは、新型コロナなどの危険が伴い安全とは言えない状況だ。韓国の他にパフォーマンスと生活を安全に両立できる場所も無かったため、国内復帰を選択した。
とはいえ、興国生命からすればキム・ヨンギョンの譲歩があまりにありがたいことだろう。何としてでもその気前の良さに応じたいはずだ。
キム・ヨンギョンの年俸を補填する最も簡単な方法は広告出演だ。過去にはサラリーキャップ超過を避けるためにあえて年俸を下げ、不足分を親企業の広告で賄ったケースもあった。
実際、プロバスケなど他種目ではスター選手の獲得や契約維持のため、裏面契約で莫大な年俸を広告出演によって補填したケースがしばしばあったという。
ただ、歳月が流れ、広告出演だけで不足分を補填するのは原則的に不可能となった。興国生命の関係者は「球団から直接、広告出演で補填する方法は防がれている」と説明した。
各球団の選手は現在の規定上、広告出演の際は球団の許諾とともに広告契約金額の半分を分けるようになっている。だが今回、興国生命はキム・ヨンギョンの広告出演による契約金額をすべて譲る考えだという。
興国生命の高位関係者は「広告費を半分ずつ分けるのが正しい」としつつも、「キム・ヨンギョンが気前よく譲歩してくれただけに、球団も討議を通じて配慮する計画だ」と明かした。
ただし、興国生命は不測の事態を事前に防ぐため、親企業の広告出演は計画していないと話した。しかし、スター選手ぞろいの興国生命ほどの影響力であれば、多様なルートで広告斡旋をすることは容易いはずだ。
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