ラ・リーガの再開が近づくなか、元韓国代表MFキ・ソンヨン(31・マジョルカ)の活躍が期待されている。
【写真】キ・ソンヨン&ハン・ヘジン夫婦の“日本旅行中” ショット公開
新型コロナウイルス感染症の影響で3月12日(日本時間)の試合を最後に中断期間にあったラ・リーガは、来る6月12日に第28節から再開することが確定している。
実質的な“戦力外扱い”を受けていたプレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッドを退団後、母国復帰も噂されたキ・ソンヨン。
去る2月にマジョルカと4カ月の短期契約を結ぶと、3月7日のエイバル戦の後半37分に久保建英(18)と途中交代し、スペインデビューを飾った。
しかし、前述した新型コロナの事態によって直後にリーグが中断。新天地でピッチに立った時間はわずか10分程度となっている。
そのうえ、妻ハン・ヘジンや娘シオンちゃんとも離れ、マジョルカで単身生活を送っていた彼は、スペイン国内の感染者急増による外出禁止令によって、長く孤独な時間を送らなければならなかった。
だからこそ今、キ・ソンヨンは誰よりもリーグ再開を喜んでいるはずだ。現在は軽く足首を負傷したものの、コンディションは着実に上向いているようだ。
残りのリーグ戦に向け、キ・ソンヨンは人一倍格別な心構えを持っている。
1部残留を争うマジョルカの“消防士”の役割を果たさねばならないほか、自身の価値も引き上げて契約満了後の未来のための選択肢を生み出さなければならない。
マジョルカは現在、勝ち点25(7勝4分16敗)で20チーム中18位と降格圏内に位置している。残留ラインの17位セルタ・デ・ビーゴとの勝ち点差はわずか“1”で、15位バジャドリードとも勝ち点4差。
また、今シーズンのマジョルカは27試合で44失点と、リーグ最多失点の最下位エスパニョール(46失点)に次いでワースト2にある。
キ・ソンヨンは、DFライン手前で“防波堤”役となり、前線への正確なパスで攻撃のスイッチを入れることを期待されている。
そして、再開初戦に早速大きな挑戦をすることになる。6月14日、マジョルカはホームに首位バルセロナを迎え撃つ。キ・ソンヨンとリオネル・メッシは、2010年南アフリカW杯以来10年ぶりに同じピッチに立つ。
その後、伝統の強豪ビジャレアル(17日、アウェー)に続きレガネス(21日、ホーム)、レアル・マドリード(24日、アウェー)、アトレティコ・マドリード(28日、アウェー)と、6月中にラ・リーガのビッグ3(バルセロナ、レアル、アトレティコ)と戦うことになる。
過密日程に加えて強豪との連戦が続くが、キ・ソンヨンの戦いぶりに注目したいところである。
他方で、今回のラ・リーガ再開には韓国Kリーグの成功例も参考の一つになったという。
ラ・リーガ韓国駐在院のソ・サンウォン氏が6月3日にソウルで説明会を開いた際、再開までのロードマップを次のように説明した。
「ラ・リーガはスペインの重要なエンターテインメント・コンテンツとして、再開過程で構成員の安全と健康を最優先にしていた。自主隔離、個人練習、小グループ練習、全体練習と4つの段階を経て、新型コロナ全数調査まで行った」
「その過程で、新型コロナを乗り越え開幕したKリーグにマニュアルを要請し、プロトコルの作成を参考にした」
ラ・リーガは中断期間、オンラインコンサートやロゴキャンペーン、FIFAオンライン大会などを開催し、得られた収益の寄付なども行った。
また、リーグ再開後は毎試合の前半20分に、録音したファンの拍手をスタジアム内に流す“無限拍手キャンペーン”を行い、新型コロナと戦う医療陣に向けて感謝のメッセージを伝える予定だ。
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