かつてFC東京やアビスパ福岡でプレーしたユ・インス(25・城南FC)が、2020シーズンのKリーグ開幕戦で鮮烈なデビュー戦を飾った。
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去る5月9日、ユ・インスはKリーグ1(1部)第1節の光州FC戦で左サイドバックとして先発出場した。
すると、キックオフからわずか4分でユ・インスが魅せた。怒涛のオーバーラップから正確なクロスをゴール前に送り、ヤン・ドンヒョンの先制ヘディングゴールを演出したのだ。試合は2-0で城南FCが完勝し、勝ち点3を獲得した。
ユ・インスはアシストの他にも90分間通して安定的な連携プレーを披露し、キム・ナミル監督の期待にも応えて見せた。その活躍ぶりから、韓国プロサッカー連盟が発表した第1節ベストイレブンの左サイドバックにも選出された。
ユ・インスは本紙『スポーツソウル』との電話インタビューで、「Kリーグデビュー戦でアシストも出来て、記憶に残る試合になった」と喜びを表すと、以下のように続けた。
「(先制ゴールの場面は)シーズン前から戦術的に準備してきた部分だ。強く蹴るよりも、ドンヒョン兄さんのヘディングの良さを考えて高めにクロスを上げた。そしたらドンヒョン兄さんが上手く頭で合わせてくれた」
当初、城南FCの左サイドバックはキャプテンを務めるソ・ボミン(29)の主戦場だった。しかし、ソ・ボミンは右足の足底筋膜断裂によって離脱を余儀なくされており、現在はリハビリに努めている。
キャプテンの負傷離脱によって開幕前は不安視された左サイドバックのポジションだったが、ユ・インスがその穴を埋めて見せた。本職ではないながらも、キム監督が思わず笑みをこぼしてしまうほどのプレーを披露してみせた。
本来、ユ・インスはウィンガーなど攻撃的なポジションでプレーする選手であるため、チームの戦術によってはソ・ボミンと共存する可能性もある。「ボミン兄さんが加わったら競争が生まれるので、シナジー効果が得られそうだ。もっと試合で活躍できるように努力していきたい」とユ・インスは力強く語る。
ユ・インスは去る2016年、FC東京でプロデビューを果たした。当初はセカンドチームのFC東京U-23で主にプレーしつつ、同年8月6日のジュビロ磐田戦でJ1デビュー。2018年にはJ2のアビスパ福岡にレンタル移籍し、プロキャリア最多のリーグ戦31試合に出場した。
そして、今シーズンから母国へ戻り、城南FCでプレーしている。
アビスパ福岡時代にはU-23韓国代表ウォン・ドゥジェ(22・蔚山現代FC)ともプレーした。ウォン・ドゥジェとは「最近も一緒に食事し、お互いに励まし合いながら親しくしている」という。
Jリーグと比べ、Kリーグ特有の強いプレッシャーやフィジカルを感じているユ・インス。遅れたKリーグデビューとなったものの、「気後れすることはない。ただ自分のプレーを見せれば良い。常に"無条件で勝とう"という気持ちで準備している」と強調した。
Kリーグの舞台でプロキャリアの転換点を図るユ・インスは「今シーズンはゴールやアシストの部門で2桁台を記録したい」と意気込むと、「(韓国で“新人ではないが、再び注目された人”を比喩する)“中古新人”という言葉がある。そんな(プロ入り)気持ちで活躍したい」と笑った。
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