韓国Kリーグの2020シーズン開幕戦、各地のスタジアムは新型コロナウイルス感染症克服と関連したセレモニーやプラカードで埋め尽くされた。
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去る5月8日、全州ワールドカップ競技場での全北現代モータース対水原三星ブルーウィングス戦では観客席に多くの注目が集まった。
ホームの全北現代が、“スタジアムでまた会おう”という意味が込められた「See you soon(C_U_SOON)」や、社会的な距離置きの一環である「STAY STRONG」の意味が込められた大型カードセクションを観客席に設置したのだ。
無観客試合のため、がらんと空いたスタンドに設置されたカードセクションは、大きな視覚的効果をもたらした。この試合はオンラインを通じて全世界で中継されていたこともあり、その効果はさらに大きかった。
5月9日に仁川サッカー競技場で行われた仁川ユナイテッドFC対大邱FC戦では、「#おかげでチャレンジ」プラカードが登場した。
「#おかげでチャレンジ」とは、「尊敬」を意味する手話の写真や動画をSNS上で投稿し、新型コロナウイルス感染症の克服のために最前線で奮闘する医療陣や関係者に感謝の気持ちを表すキャンペーン。韓国内で始まり、多くの人が賛同の意を示している。
試合当日には本部の向かい側に「#医療陣のおかげで」「#頑張れ大韓民国」「#仁川市民のおかげで」「#頑張れ仁川」と書かれたプラカードが掲げられ、Kリーグが開幕を迎えられたことに対する感謝の気持ちが伝えられた。
新型コロナ克服への感謝はピッチ上にもあふれた。韓国プロサッカー連盟は、開幕戦を前に各クラブにキックオフ前の撮影時に“おかげでチャレンジ”ポーズをすることを要請。大多数のクラブがそれに応じた。
「#おかげでチャレンジ」はゴールパフォーマンスでも披露された。2020シーズンファーストゴールを決めたイ・ドングッ(40・全北現代)を皮切りに、かつて川崎フロンターレやロアッソ熊本に所属したアン・ビョンジュン(29・水原FC)など、多くの選手が得点直後にチームメイトを集めて意義深いゴールセレモニーを行い、注目を集めた。
蔚山現代FCのブラジル人FWジュニオール・ネグラン(33)は、ゴールセレモニーを通じて母国ブラジルにエールを送った。
9日の尚州尚武FC戦、前半7分に得点を決めたジュニオールはユニホームをまくり上げ、インナーに書かれたメッセージを見せた。
インナーには手書きで「Forca Brasil!(頑張れ、ブラジル!)」「#StaySafe」と書かれていた。
新型コロナの拡散が収まりつつある韓国に比べ、ブラジルでは現在15万人以上の感染者が発覚し、死亡者数も1万人を超える。最近では一日に1万人以上も感染者が増大しているため、依然として厳しい状況にある。
母国を離れ韓国でプレーするジュニオールは、ブラジルにとどまっている家族や知人にエールを送るべく、特別なゴールセレモニーを準備していた。
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