韓国Kリーグの浦項スティーラースが、ホーム開幕戦で使用する効果音のシミュレーションを終えた。
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キム・キドン監督率いる浦項は5月10日、本拠地の浦項スティールヤードで昇格組の釜山アイパークと2020シーズンのKリーグ1(1部)開幕戦を戦う。
新型コロナウイルス感染症の影響で、当分は無観客での試合開催となる。
そこで、浦項は苦心の末に応援歌と観衆の効果音を実戦で導入するという。
去る5月6日、浦項スティールヤードでK3リーグ(3部)の釜山交通公社と親善試合を行った際、効果音のシミュレーションを実施した。
応援歌を含め、効果音の数は合計10種類にも及ぶ。観客がざわめく効果音は試合中流れ続ける予定で、ゴールが入ったり、惜しくも決まらなかったりした場面では、「ワー」や「ウー」といった効果音が送出される。
試合中の送出は、コミュニケーションチームのイム・ジョンミン課長が状況を見ながらそれに合う効果音を選択する方式となる。「最初は気が気でなかったが、なかなか興味深い。静かなスタジアムに歓声や嘆声が聞こえてくることで、まるで無彩色のスティールヤードに“赤と黒”が彩られるようだ」とイム課長は感想を述べた。
関係者の反応も良好だという。イム課長は「全体的に満足な雰囲気だ。ディテールだけを補完すれば実際と変わらないとの評価が多かった」と話した。
選手はじめ、現場にいた関係者のフィードバックを取り入れた浦項は、クラブサポーターに実際の応援中の声が録音されたファイルを提供してもらえるよう、要請する計画だという。ここに、場内アナウンスが試合展開に合わせたコメントを流せば、ほぼ通常の試合と変わりない雰囲気になるとの見立てだ。
キム監督は「静かであるよりはましだ。大丈夫だろう」と述べた。実際に音を聞きながらスタジアムでプレーした選手も同様の意見だ。
釜山交通公社との親善試合でゴールを決めた浦項のロシア人FWスタニスラフ・イリュチェンコ(29)は、「紅白戦や親善試合は静かなものだが、(今回の試合では)歓声が沸き起こった。実際の試合でゴールを決めたような感じだ」と満足感を示した。
対戦相手の釜山交通公社FWチェ・ヨンウ(31)も「声があるから(心理的な)プレッシャーになった」と、その効果を認めていた。
当面は無観客開催が続くKリーグだが、試合を盛り上げるために各クラブで試行錯誤がなされているようだ。
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