観客のいないサッカーの試合は、Kリーグ選手たちにどのような影響を及ぼすのだろうか。
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ある人は他の人気スポーツと比べてKリーグの観客はもともと多くないため、それほど影響がないとするが、選手としては観客のいないシーズンはぎこちなく感じざるを得ない。
選手たちはプロデビュー後、多かれ、少なかれファンの応援に力を得ながら試合に集中した。去る4月23日、プロクラブとしては初めて公式練習試を行った仁川ユナイテッドと水原三星のキャプテンも、「ホームでもアウェーでもファンの歓声を聞きながら試合に集中する。それ聞けないのは残念だ。選手としては、競技場に観客がいっぱい入ってこそ幸せを感じる」と話した。
それでも5月8日に開幕するKリーグは、しばらく無観客で試合が行われる。
スポーツ心理学のイ・サンウ博士は、“無観客”の環境が選手たちのパフォーマンスに影響を与えると予想した。
イ博士は「選手たちは今までプロの試合に出場するとき、観客の歓声などで雰囲気を作ってきた。ところが無観客試合は、大多数の選手が経験していない。(選手たちは)熱狂的な応援とメディアの関心によってエネルギーレベル(覚醒)を調節するのだが、緊張感と不安感が以前と同じではない」とし、「エネルギーレベルが維持できなければ集中力が崩れるだろう」と分析した。
選手たちが集中力を上手く発揮できない可能性があるということだ。Kリーグ全体で、意外な結果が出ることも考えらえる。
実際、2019年10月に韓国代表が北朝鮮遠征で無観客試合を行い、勝利することができなかった例がある。当時、無観客試合を経験した韓国代表選手たちは、試合に集中する困難を訴えていた。
一部のヨーロッパリーグでは無観客試合に備えて人工的にノイズを入れたり、観客席にマーケティングなどを設置したりし、観客が入っているような環境作りを検討している。
イ博士は、「それは状況に対処するひとつの手段であるだけで、選手たちへの影響は大きくない」とし、「選手たちも当然、人工的なものと認知する」と説明した。
無観客試合が行われるが、サッカーファンはメディアを通じて試合を見守るだろう。プロ選手たちは、緊張感と集中力を維持するために努力しなければならない。
イ博士は、「選手たちは独り言のような“自己トーク”や肯定的なイメージトレーニングによって、緊張感を維持することができる」とアドバイスした。一種の自己暗示で緊張感と集中力を維持すべきということだ。
イ博士は2016年リオ五輪でフェンシングエペのパク・サンヨンが成果を上げたように、「できる」と繰り返して言うことを例に説明した。その他、コーチ陣が選手たちと試合に必要な対話を試合前や試合中に行う方法も提示した。
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