5月8日開幕が確定したKリーグは、依然として警戒心を解いていない。むしろ、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐため、さらに神経をとがらせている。
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韓国プロサッカー連盟は、選手間の感染を考慮し禁止としていた親善試合を、Kリーグ開幕日を定めるよりも早く解禁した。連盟は、親善試合をはじめとするKリーグの試合で用いる新型コロナ感染防止マニュアルまたはガイドラインを準備している。
マニュアルやガイドラインには、試合会場到着時の体温測定、コーチングスタッフのマスク着用、個人で定められたボトルで飲み物を飲むなど、さまざまな内容が含まれている。
この中には事実上、無意味な指針もある。
試合前の握手禁止や、試合中の選手間対話の禁止が代表的だ。
サッカーはチームメイト間の意思疎通が重要なスポーツだ。対話無くして正常通り試合を行うことはできない。
加えて、前後半合わせた90分を通してし烈なフィジカルコンタクトも行われる。お互いに腕や肩など全身を利用し、相手との競り合いに勝たなければならない。サッカーというスポーツの特性上、身体接触を避けることは不可能だ。激しく身体をぶつけた際には汗などの飛沫も飛ぶだろう。
握手や対話の禁止が感染防止に大きく役立つとは考えにくい。
連盟の指針通り、水原FCとの親善試合に臨んだ仁川ユナイテッドFCキャプテンのキム・ドヒョクは「対話をしないのは不可能だ。コミュニケーションが取れないくらいなら、サッカーをしない方がましだ」と述べた。
現場の声を受け、連盟にマニュアルの実効性に関する問題を提起する声も挙がっている。
とはいえ、連盟もこの問題を知らないわけではない。
連盟関係者は「握手や対話を禁止することが、感染防止に多大な効果をもたらすと考えているわけではない。それだけ警戒心を持ってお互いに気を付けてほしいというのを、選手やコーチングスタッフに強調するためにマニュアルに入れた。マニュアルを守らないからと言って、懲戒を下すわけではない。象徴的な意味としてとらえれば良い」と説明した。
感染がいつどこで起きるかわからないだけに、“可能な限りすべての構成員がお互いの接触を最小限にしよう”という意味が込められている。
ただし、選手が可能な限り遵守すべき内容もある。“唾”と関連した事項だ。
新型コロナは飛沫によっても感染する可能性があるため、ピッチに唾を吐く行為はなるべくしない方が良い。ボールに唾がついたり、選手が倒れた際に付着したりする可能性があるため、連盟も自制を勧めている。
GKはキーパーグローブに唾を吐く場合が多いが、こちらも自制が求められる行動だ。
キム・ドヒョクも「唾吐きについては、我々選手が神経を使って抑えなければならない」と言及した。
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