国民の健康よりも重要なものはない。
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新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって、全世界のサッカーの大半がストップ状態にある。それに伴い、各国のサッカー産業にも大きな影響が及んでいる。
とはいえ、新型コロナは感染力が強いために“社会的な距離置き”キャンペーンが世界各地で広がっている。
いつプロサッカーが再開されるか、現時点ではわからない。
このような状況で、新型コロナの発生源とされる中国では、3月17日に「中国スーパーリーグの開幕を4月18日に決定する」ことが決まった。“新型コロナの拡大が鎮静化した”と判断し、開幕が急がれるプロスポーツを再開させる考えだった。
しかし、中国国内での感染が縮小傾向にあるとはいえ、中国スーパーリーグには多くの外国人監督と選手がプレーしている。その中で、マルアン・フェライニ(32・山東魯能)をはじめとする数人の外国人選手に感染が発覚した。
結局、3月31日に中国国家体育総局は「マラソンなどの大規模イベントやスポーツの試合など、群衆が密集する活動は当面再開しない」と発表した。
日本も事情に大きな変わりはない。去る2月に開幕後、第1節だけを消化し中断期間に入ったJリーグは、5月9日再開を目標に建てた。
だが、3月30日にヴィッセル神戸がDF酒井高徳(29)の新型コロナ感染を発表したことを皮切りにした感染拡大が、Jリーグ内部でも危惧されている。
すでに、4月1日にヴィッセル神戸職員にも感染が確認されたのに続き、ザスパクサツ群馬の船津徹也(33)も新型コロナ感染が発覚した。
Jリーグも、中国スーパーリーグと同じくリーグ再開時期が不確実にならざるを得ない状況だ。
そんな隣国たちとは異なり、韓国Kリーグは出だしから注意深い対応を執った。
韓国プロサッカー連盟は、3月24日に緊急理事会を開催し、新シーズン開幕の延期を決定した。新たな開幕時期を定めない、無期限延期だ。新型コロナの状況を鋭意注視し判断するという、連盟の意志が表れていた。
その後、隣国でリーグ再開時期が特定されると、3月30日のKリーグ代表者会議でも現場の意見が話された。しかし、Kリーグ内部で“依然として開幕日を特定することは難しい”と判断された。
この日、連盟のイ・ジョングォン広報室長は、現状に対するKリーグの立場をこう代弁した。
「各クラブが試合数削減と関連して有利不利を問う代わりに、国民の健康、そして選手の安全を最優先に考える」
終息が見えない新型コロナの事態を鑑みると、シーズンの開幕や再開時期は先の話となりそうだ。
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