「地雷原を避けよ」4月下旬まで開幕延期の韓国プロ野球を襲う新型コロナ感染リスク

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最善の努力をしても、感染のリスクは常に付きまとう。いつどこで感染するかわからない不安の中、各球団は練習を進めている。

不確実な状況で国内トレーニングを消化している韓国プロ野球の話である。

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韓国プロ野球の10球団は春季キャンプを終え、現在は国内で練習を行っている。

“他球団との練習試合は自制せよ”という韓国野球委員会(KBO)の勧告に沿い、チーム内での練習及び紅白戦に限られたスケジュールをこなしている。どのチームも、4月末にまで延びたシーズン開幕日を今かと待ち望んでいることだろう。

最大限の感染予防に取り組む韓国プロ野球

それでも、新型コロナウイルス感染症に対する不安は依然としてある。韓国内では感染者数の推移が減少傾向にあるとはいえ、安心できる段階ではない。

(写真提供=LGツインズ)球場で発熱チェックを行う外野手イ・チョンウン(写真右)

韓国政府は、15日間の“社会的距離置き”方針を強く推進している。今後2週間が、新型コロナ感染が拡散するかどうかの重大な山場であると判断したためだ。

KBOは3月24日の理事会で、社会状況を考慮しシーズン開幕を4月20日以降に延期することを公式に発表した。

韓国プロ野球の各球団は、感染防止のために最大限の努力を傾けている。

関係者以外は球場の出入りを禁止にしており、関係者であっても出入り口の前で発熱チェックと手洗いを義務付けている。マスクを着用してない場合は出入りが禁止だ。

球場の内部では、たとえ移動するときでも不測の事態を考慮しマスクを着用する。選手たちは、自宅もしくは宿舎や球場だけを行き来する、制限された生活を強いられている。練習以外の野外活動も、自主的に禁止されている。

しかし、あらゆる対策を講じているにもかかわらず、新型コロナの脅威が韓国プロ野球を襲う。

家族や協力会社職員からの感染リスクも考慮すべき

すでにSKワイバーンズやNCダイノス、ロッテ・ジャイアンツでは、選手が疑わしい症状を発したり、協力会社職員が新型コロナに感染したりし、練習が中止となった事例がある。

(写真提供=KIAタイガース)発熱チェックを行う選手たち

幸いにも疑わしい症状を発した選手は陰性反応だったため、練習は再開されている。しかし、検査結果を待つ間は恐怖でしかないはずだ。

さらには、3月24日に斗山ベアーズ所属選手の家族が職場で新型コロナ感染者と接触した事実が確認され、練習は中断、選手全員に自己隔離措置が取られた。KIAタイガースでは発熱者が発生し、予定されていた紅白戦を中止し自己隔離に入った。

このように、いつどこで感染するかわからない新型コロナの脅威が、刻一刻と韓国プロ野球に迫っている。

選手内で1人でも新型コロナ感染者が発覚すれば、ただちにシーズンは“オールストップ”となる。一歩間違えればさらなるリスク拡大に発展しかねない。KBOが開幕日を定められずにいる理由もここにある。

無観客で行われたKTウィズの紅白戦

韓国では、プロバレーとプロバスケがシーズン途中にして早期の終了を決めた。“シーズン途中に1人の感染者も出さない”という意思によって取られた先制的な対応だ。

しかし、まだ開幕すらしていないプロ野球は事情が違う。今は可能な限り注意を払い、各球団でトレーニングを進めるしか方法が無いのだ。

感染予防のため、制限された環境にいてもリスクが存在する現状で、果たして選手は最高のコンディションでシーズン開幕を迎えられるのだろうか。

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