「韓国のほうが安全」一転して外国人選手の“逆帰国”が続きそうな理由

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“逆帰国”という興味深い現象が続きそうな兆しだ。

海外で認められた韓国の新型コロナウイルスへの対応が、スポーツ界に新しい流れを作り出している。

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韓国はほんの1~2週間前まで新型コロナの感染拡大の先行きが見えず、恐怖に震えていた。さらに韓国内でプレーする外国人選手が自ら契約を解除し、母国や他国へと“脱出”する事例も続出した。

最近も韓国女子プロバスケリーグの2人の外国人選手が韓国を離脱しており、今後もその傾向は続くと思われた。

韓国を離脱した女子プロバスケのミッシャー・ハインズ・アレン(右)

ところが、数日の間で状況が変わってきた。

韓国が「世界で最も安全な国」に?

韓国は現在、先回りした防疫と検査システムを通じて、完治者数が新規感染者数を超えている。

車両内で新型コロナの検査を受ける、いわゆる“ドライブスルー検査”に対しても、アメリカ議会が主導して政府に導入を主張するなど、模範的な事例に選ばれた。

感染が疑われる患者だけでなく、感染者と接触した全員を検査する韓国の検疫システムは、その他の国でも「導入するべきではないか」との声が出ているほどだ。

韓国が新型コロナに関して「世界で最も透明で安全な国」の1つとして注目され始めると、外国人選手たちも戻ってくる準備を開始した。

アメリカよりも韓国が安全

米アリゾナ州で春季キャンプを行い、休暇のかたちで家族の元に戻っていたKTウィズの外国人選手たちは、3月20日を前後して続々と韓国に“逆帰国”する予定だ。

KTウィズのウィリアム・クエバス(左)とオドリサメル・デスパイネ

3月16日にオーストラリアでの春季キャンプを終えたロッテ・ジャイアンツも、3人の外国人選手に特別休暇を与える予定だったが、選手たちは「チームと一緒にしたい」と選手団と一緒に韓国に戻ることにした。

(写真提供=ロッテ・ジャイアンツ)左からダン・ストレイリー、エイドリアン・サンプソン、ディクソン・マチャド

米アリゾナ州での春季キャンプ直後、第2子の出産を見守るためにカナダに発ったSKワイバーンズの外国人打者ジェイミー・ロマックも、3月15日に韓国に戻り、すぐ練習に合流した。

ジェイミー・ロマックは「家に帰ってきた感じ」とし、「新型コロナが早く落ち着いてほしい。1日も早くファンの前で試合をしたい」と話した。

韓国入国が厳しくなる可能性も

ただ外国人選手のほとんどがアメリカに滞在中であるだけに、球団合流の時点が変わる可能性もある。

アメリカ国内の感染が拡大している状況であるため、韓国政府が入国する外国人を規制する可能性があるからだ。帰国から14日間、特定施設で隔離された場合、コンディションを再び作り直す事態が発生する可能性もある。

アメリカでキャンプ中のハンファ・イーグルスとLGツインズは、3月17日に開かれる実行委員会(団長会議)で開幕日程や新型コロナ対応マニュアルが決定したとき、柔軟に対応するという戦略だ。

ハンファ・イーグルスのジャレッド・ホイング(左)

アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が50人以上の集まりを自制するよう勧告したうえ、一部の練習場が閉鎖されるなど状況が悪化しており、予定より早く帰国する可能性も高い。

韓国で感染者が最も多い地域、大邱(テグ)を本拠地とするサムスン・ライオンズと、2軍選手が発熱したキウム・ヒーローズは、推移をもう少し見守るのが現実的と判断した。

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