新型コロナウイルス感染症により、韓国プロバレーVリーグの外国人選手たちも不安を感じている。
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Vリーグが中断されると、ついにはチームを去り、“韓国脱出”を実行する外国人選手も登場した。
男子部のサムスン火災ブルーファングスに所属するアンドレス・サンタンジェロは、新型コロナの感染拡大を恐れて3月4日、故国であるイタリアに出国した。
サムスン火災の関係者は、「イタリアもコロナで危ない状況だが、本人の意志がはっきりしていた。サンタンジェロの家が南部で、北部に比べれば感染者が少ない。チームも本人の意向を考慮して送り出すことにした」と述べた。
女子部では、IBK企業銀行アルトスに所属するアドラー・アナエ(Adora Anae、アメリカ)が、チームを離れる意思を明らかにした。アナエはまだチームに留まり、トレーニングしている。
IBK企業銀行の関係者は「アナエが契約解除を要請したのは事実だが、まだ決まったことは何もない。今季はあと3試合しか残っていないだけに、アナエが最後までシーズンを消化することを期待している」と説明した。
サンタンジェロは故郷に帰ったが、サムスン火災との契約を解除したわけではない。現在もサンタンジェロはサムスン火災所属の選手だ。
サムスン火災は正規リーグ3試合だけを残している状況で、さらにプレーオフ進出も失敗に終わったため、困難なくサンタンジェロを送り出す決定を下した。サンタンジェロがチームにおける役割がそれほど大きくないことも影響した。
ただサムスン火災は、シーズン再開時期が決まれば、サンタンジェロに連絡して合流するかどうかを確認する計画だ。サムスン火災の関係者は、「契約を解除していないので、3月の給料も支払うのが当然である。本人が望めば、チームに戻ってくる可能性もある」と述べた。
アナエの場合は、少し異なる。
アナエは最初から契約を解除し、アメリカに帰りたいとの意思を示した。また彼女は、シーズンは終わっていないが、残りの年俸も要求している。
チーム関係者は「円満に解決しようとしている。法的に、弁護士を通じて検討している。契約書には伝染病に関する内容がなく、解釈が必要といえそうだ。支給時期に関して解釈の余地がある。本来であれば、3月が最後にサラリーを支払う月だが、リーグが中断され、4月まで行われる可能性もある。悪い先例を作らないよう、チームも多角的に調べている」と述べた。
法的に見れば、IBK企業銀行側がアエナに残りの給料を支払う理由はないように見える。
ミン・ジフン弁護士は「球団、選手ともに契約の主体として、互いに義務を背負う。球団は年俸を、プレーヤーは競技、練習などを実施しなければならない。現在リーグは中断されているが、チームレベルのトレーニングが行われている」と前置きし、「選手がもし一方的にチームを離れると主張したうえで、残りの年俸支給を要求しても、球団は支給する理由がないと判断される」と話した。
続いてミン弁護士は「民法537条では、双務契約の当事者の一方の債務が当事者双方の責任のない事由により履行することができなくなったときは、債務者が相手方の履行を請求できないと定められている」と付け加えた。
またパク・ゴンホ弁護士も「勤労契約書に基づいて、単純な論理が適用されると考える。選手が勤労しなければ、賃金を支払う理由がない。無労働・無賃金の原則に従うべきだろう。但し書きがない場合、球団が賃金を支払う義務がないように見える」と、同じ意見であることを伝えた。
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