蔚山現代加入のイ・チョンヨンが意気込み「Kリーグで未だ果たせていない優勝を…」【インタビュー】

2020年03月06日 サッカー
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「蔚山現代の関心は今でも胸に残っている。FCソウルは違約金について協議してほしい」

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蔚山現代FC加入で11年ぶりのKリーグ復帰を果たした“ブルードラゴン”ことイ・チョンヨン(31)が、新天地での決意を表した。

彼は3月5日にソウルのサッカー会館で行われた入団記者会見で、「韓国のファンの前で毎週試合できる機会をくださった蔚山現代に感謝している」と笑顔を見せた。

マスコットのミホ(写真左)とキム・グァングク社長(写真右)に挟まれポーズを取るイ・チョンヨン

そして、「選手生活が残り少ない状況でファンの前に戻るのではなく、(現在)最高レベルでプレーできるときに戻ることを願っていた。10年前ボルトン・ワンダラーズやワールドカップでの活躍を覚えているファンにプレーを披露したかった」と、今冬にKリーグ復帰を決めた背景を説明した。

また、優先交渉権を持つ“古巣”FCソウルと決裂した点については、「事実、韓国に戻ったときはFCソウルのことしか考えていなかった。でも、選手が行きたいからと言って行けるものではない」と話すイ・チョンヨン。「すべてがかみ合わなければならない。今回、お互いに立場の違いはあったが、どちらも結果を尊重した」と経緯を説明した。

去る2009年、FCソウルからボルトン移籍時にサインした違約金条項については、「この場ですべてを話すことは難しい。これからFCソウルと話し合いを設けたい」と付け加えた。

以下、イ・チョンヨンとの一問一答。

―11年ぶりのKリーグ復帰だ。蔚山現代に入団した心境は。

11年ぶりにKリーグでプレーできる機会が来た。韓国のファンの前で毎週試合をできることがとても嬉しい。機会をくださった蔚山現代に感謝したい。

マスクを着用して会見場に登場したイ・チョンヨン

―FCソウルを選択しなかった理由は。

FCソウルは最も愛するチームの一つだ。蔚山現代のユニホームを着たからといって、気持ちが変わるわけではない。幼いときからプロ生活をスタートさせた場所だ。プロ選手として、サッカー選手として最高の経験をさせてくれたチームであり、感謝している。

―FCソウルのファンは惜しい様子を見せているが。

今シーズンは善意の競争をできればと思う。FCソウルは僕の愛するチームだ。良い成績を出してくれることを祈っている。

―FCソウルとの優先交渉が決裂した点については。

事実、韓国に戻ったときはFCソウルのことしか考えていなかった。いつになるかはわからなかったが、心の中ではそのような考え(FCソウル復帰)をしていた。でも、選手が行きたいからと言って行けるものではない。

すべてがかみ合わなければならない。今回、お互いに立場の違いはあったが、どちらも結果を尊重した。むしろ、(蔚山現代から)もっと良いオファーが来たのではないかと思う。

―FCソウルとの違約金問題については。

違約金については、この場ですべてを話すことは難しい。これからFCソウルと話し合いを設けたい。

イ・チョンヨン

―シーズン途中の移籍を決断した。自由契約選手となる今夏の方がもっとチャンスがあったのではないか。

韓国復帰を決断するまで、いろいろと悩んだ。まず、欧州サッカーに対する未練はなかった。蔚山現代から素晴らしい機会をいただいたこともあって、夏よりも(新シーズンが)始まる前に戻りたかった。

―韓国復帰で最も悩んだことは。

何よりも、僕に対する皆さんの期待感が大きいのでないかと負担を感じた。でも、それはサッカー選手として当然のことだ。責任感を感じながらプレーすれば、むしろもっと良くなるのではないかとポジティブに考えている。

―蔚山現代を選んだ理由は。

数年前、クリスタル・パレスで試合に出られなかったときから継続して関心を寄せててくれていた。当時は欧州リーグに未練があったので、丁重に断った。そして、今回チームを決める際に当時の感謝の気持ちが胸に残っていた。

―コ・ミョンジン(32・蔚山現代)など、親しい仲間の助言も重要だったと思うが。

とても良い雰囲気でシーズンの準備を進めていると聞いた。チームを決める際、周りの同僚の助言が決定的な役割となったわけではない。ある程度(蔚山現代行きを)決心した後、聞いてみたものだ。

Kリーグ復帰が叶わなかったキ・ソンヨンについても言及

―キ・ソンヨンのKリーグ復帰は不発となったが。

ソンヨンが“おめでとう”と言ってくれた。ソンヨンはKリーグ復帰が不発となったが、最も傷ついたのは選手だろう。すぐには一緒にプレーすることはできないが、いつか機会があるとみている。

キ・ソンヨンは韓国サッカーの特別な選手だ。周囲が彼を助けてくれたらと思う。

キ・ソンヨン

―優勝への熱望が大きいようだ。

蔚山現代を選択した理由の一つが、優勝したかったからだ。だが、1試合も戦っていない状況で優勝を語るのは違う。優勝を夢見てシーズンを走るよりも、毎週の試合で最善を尽くせるよう準備をする。

―欧州リーグに未練はないと思ったのは?

僕の能力でできる最大値の経験をできたと思った。また選手生活が残り少ない状況でファンの前に戻るのではなく、最高レベルでプレーできるときに戻ることを願っていた。10年前ボルトン・ワンダラーズやワールドカップでの活躍を覚えているファンにプレーを披露したかった。

―欧州生活で最も記憶に残っている瞬間は。

やはり、初めてボルトンで試合に出たときだ。ボルトンで感じた喜びが新鮮で、ファーストシーズンが最も記憶に残っている。チームメイトとも仲良く過ごしたから、今でも連絡を取り合っている。

パレスやボーフムでは苦しい時期もあった。でも、誰もが簡単にできる経験ではないと振り返ると、僕にとって幸せな時間だった。

―キ・ソンヨンは代表引退を宣言した。韓国代表への思いは?

代表は、欲を見せたからといってプレーできるものではない。特別なものだ。(代表に)読んでくださるのであれば、良い競技力を発揮してワールドカップ本選出場に少しでも助けになりたい。

「蔚山現代とともにKリーグ優勝を…」

―蔚山の観光地で撮った入団写真が印象的だったが。

とても新鮮だった。帰国翌日だったので良い表情ではなかったかもしれないが、新鮮に受け入れられた。ファンの皆さんが好意を持ってくれれば、むしろ良いだろう。

これからは競技力だけでなく、ファンを最大限スタジアムに呼び集める任務を任されたと実感している。いつでも準備はできている。ファンとコミュニケーションできる場が多く設けられたら良い。そういった部分で、リーグに少しでも良い影響を与えられたらと思う。

(写真提供=蔚山現代FC)大王岩公園の太和樓(テファル)を背景にポーズを取るイ・チョンヨン

―Kリーグで達成したい目標は。

11年前と今では、僕のプレースタイルは大きく変わった。でも、心構えは同じだ。むしろ、あの頃よりも今の一試合一試合がとても切実だ。切実さの中から生まれる競技力に自分も期待している。

Kリーグでは未だ果たせていない優勝を、蔚山現代とともに出来るのであれば、これ以上良いことは無いだろう。

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